朝、駐車場から事務所に向かうまでの間にゴミを拾うようにしてます。そのゴミの大半はタバコの吸い殻です。年に一回、参加している会で繁華街のゴミ拾いをしておりますが、それも大半はタバコの吸い殻になります。この光景を見ていて、日本は先進国だし、ゴミも落ちてない国と言われておりますが、目立ったゴミを捨ててないだけで実際には多くのタバコの吸い殻を中心としたゴミが街のいたるところに落ちている現実は悲しく感じます。

 

そんな中、タバコのポイ捨てとは直接関係ないわけですが、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、非喫煙者がタバコの煙を吸い込むのを防ぐため、公共の場での喫煙を制限する受動喫煙対策の議論が行われております。その内容は、飲食店などを原則屋内禁煙とする罰則付きの制度も検討しているようです。もし、しっかりと対策がなされた場合は様々な公共の場での喫煙が禁止されます。

 

私はこれに賛成の立場でありますし、これぐらいの大改革は必要だとも思います。路上喫煙やタバコのポイ捨ても罰則強化をしていくべきだと考えます。

 

あらゆる物を日本で議論する際によく「欧米並み」と欧米と比較する事が多々あります。特に政治的な議論で欧米と比較する事は多いのですが、消費税や法人税の議論の際もよく「欧米並みに」引き上げ、引き下げをすべきだと言われます。しかし、一方で自分たちに都合が悪くなると、この「欧米並み」議論はひっこめられる事も多々あるわけです。欧米がどうであろうと、そんなの関係ねえと・・・。この「欧米並み」議論をする際にもっともその欧米と水準を一緒にすべきはタバコに関してだと思います。日本の場合は、タバコの額(税)も欧米と比較しても安すぎますし、タバコのパッケージに危険性を警告する文章なども欧米と比べるとまだまだ甘いと感じます。

 

この受動喫煙対策が遅れに遅れているのが日本の現状で、日本は「世界最低レベル」と評されるほど、受動喫煙への対策が不十分なようです。そして、国立がん研究センターの報告では、たばこを吸わない人も受動喫煙により肺がんになるリスクが3割高まるという研究結果が発表されております。

 

健康増進の面からも、タバコの吸い殻のポイ捨てなどの環境の面からも、このタバコを巡る規制や制度というのはもっと変えていかねばならないのではないでしょうか。

 

また、この問題を扱った読売新聞には、受動喫煙対策で日本が遅れてる理由として「たばこは財源」という考え方や、葉タバコ農家が自民党の支持基盤という事をあげておりましたが、このような「しがらみ」で問題の本質が議論されず、遅れをとっている事は情けないかぎりです。