先日、NHKスペシャルで「縮小ニッポンの衝撃」という番組が放映されていたので録画して観ました。

 

もう誰もが理解しているのでしょうが、我が国は「人口減少」社会に突入しました。この「人口減少」に関しては、楽観論もありますし、悲観論もあります。私はどちらの立場の本や研究データなども見ておりますが、楽観論の立場ではありません。悲観しているわけでもないのですが、このままこの国がこの「人口減少」に何もしないで、問題の先送りや「我が国は大丈夫!」と根拠のない自信だけでやっていれば、惨めな結果に導かれるのではないかと思います。ただ、ここでしっかりと様々な改革をやり遂げれば「人口減少」にもビクともしない日本を創り上げれるのだと思います。

 

平田オリザ氏の「下り坂をそろそろと下る」には、三つの種類の寂しさを受け入れなければならないと記されて、その三つの種類を以下のように示しております。

 

一つは、日本は、もはや工業立国ではないということ。

もう一つは、もはや、この国は、成長はせず、長い後退戦を戦っていかねばならないのだということ。

そして、最後の一つは、日本という国は、もはやアジア唯一の先進国ではないということ。

 

二つ目の「成長」については、私の考えとは違いますが、「日本はもはや工業立国ではない」という事と「日本という国はもはやアジア唯一の先進国ではない」という考えは全く同じです。

 

欧米をみていても、先進国は必ずといっていいほど、「工業化社会」から情報・知識・サービスなどを扱う第3次産業がメインの「ポスト工業化社会」へと移行していくわけで、我が国もその運命にあります。しかし、「工業化社会」から「ポスト工業化社会」へと変わる為の教育、法・制度、予算へと仕組みが変わっているかといえば、ほとんどそうなってはおりません。

 

我が国が「ポスト工業化社会」へと、しっかりと舵を切り、「少子高齢化社会」への対策をしっかりと打ち、グローバル化をしっかりと受け入れていけば、未来は明るいと思います。

 

しかし、それを邪魔しているのがいわゆる「既得権」であり、既得権の恩恵を授かっている「既得権益団体」なのであり、そこに聖域なき改革の楔を政治が打てるのか、打てないのか。

 

それが、今後の日本の分かれ道ではないでしょうか。既得権との決別が出来れば、今後も日本は成長していけるでしょう!