民進党の新しい代表に蓮舫氏が就任した。先の参議院選挙前から旧民主党、民進党と「何でも反対」の55年体制下の野党のような状態に戻っていたが、蓮舫氏は「提案型政党」という舵を切ろうしているようなので政治の議論活性化の為にはその方が良いのではないかと他党ながら思います。

 

ところで、代表選挙で蓮舫氏の「二重国籍」の問題が大きくクローズアップされました。中には擁護派もいますが、私は政治家と政治家以外は大きく違うのではないかと思います。

 

テレビを見ていると無責任なコメンテーターが「二重国政」問題でマイノリティーに対する差別ではないかというような発言をされていました。

 

私は国民「二重国籍」は好ましくないという考え方の人間ですが、現在の国籍法で「二重国籍」の解消は努力義務的な要素もあるようなので、一般国民は機密にアクセスするわけでもなく、自身の生活も左右されるわけではないので、解消しないというのも選択肢の一つなのかもしれません。排外的な理由ではこの問題を考えてません。

 

ただ、政治家、国会議員となると話は別だと思います。「二重国籍」という事は単純に二つの国の国民であるという事です。特に日本では「二重国籍」となると、日本近隣の国との重国籍が多いと予想されます。お隣韓国は「二重国籍」を認めております。また、今回の蓮舫氏の場合は台湾でした。それらの国々とは領土を巡る諸問題を含め、様々な係争に似た案件も存在しております。国籍が全てではありませんが、二つの国の為に政治家として判断に影響がでかねるかもしれませんし、もう一つの国の為に情報が漏えいしないともいえません。そういった事もあり得るわけですから、そうならない為の防止策は必要であり、最低限として国会議員の「二重国籍」は認めないというのは大事なのではないでしょうか。

 

そのような意味では日本の国籍法は問題がありすぎると感じます。以前、参議院議員時代に国籍法の改正の問題がありました。フィリピンなどのアジアで日本人が父親の子どもが多く存在しているのに、日本国籍が与えられていないという問題があり、親が証言や写真等で認めれば、そういった子ども達にも「日本国籍」を与えるというものでした。確かに、そういった子ども達は救済をしてあげなければなりませんが、偽装が簡単に出来る現状があるから「DNA鑑定は最低条件として付け加えるべし!」と私は反対をしました。その時は自民党も民主党も大半の政党は賛成し、参議院で反対したのは5名ぐらいだったと記憶しております。その後、実際私が懸念していたように偽装の問題なども出てきました。

 

国籍の問題は性善説で語る方も多いですが、国籍を使って悪いことをする人も同時に多いわけですから性悪説で考えるべきだと思います。その際に留意しないといけないのは差別的になってはいけないという事です。

 

話は蓮舫氏の「二重国籍」の問題になりますが、アメリカ大統領は「二重国籍」は認められてますが、共和党の大統領候補の予備選で戦ったクルーズ氏は「二重国籍」を解消しており、「二重国籍」で大統領になろうというような人はいません。また、アメリカ大統領の場合は最初からアメリカ国籍を持っていないと大統領にはなれません。私は帰化は否定しませんし、帰化をした人も国会議員などの政治家になり多様な意見のある社会に日本はなるべきだと思いますが、「二重国籍」では国会議員になれないというぐらいの制度整備はしないといけないのではないかと思います。