兵庫県議会で発覚した「政務調査費」の不正支出。辞任した野々村前議員以外にも年度末ギリギリで切手を大量購入していた問題も明るみになり、野々村前議員の辞任で幕引きになるのか、それとも更に追及は深まるのか注目される。

ただ、この議員による「政務調査費」の不正支出は、様々な自治体で度々と指摘され続けたが、多くの自治体ではウヤムヤに終わっている。

私の住む宮崎市の宮崎市議会でも以前、同じような話があった。

この「政務調査費」の不正支出の問題は氷山の一角なのではないかと思うし、似たような事をしてビクビクしている議員も多いのでないかと思う。

一番「?」と思うのは、地方議会の場合は会派と議員個人に「政務調査費」が支給され使わなかった分はその自治体に戻さないといけないが、大半の議員は「全額」支給を受けている。

私の住む宮崎県議会でもほとんどの議員と会派が全額支給を受けていたと報道されておりました。

様々な支出があり、領収もあるんでしょうが、この消費税などがある時代で全額「000円」に揃えて使い切る使い方というのはどういった使い方かというのが大変気になります。

ただ、ほんと「政務調査費」の問題は難しいと思います。まじめな議員さんだとほんといくらあっても足りないぐらいになるでしょし、不真面目な議員さんにとっては第二の給料になってしまう。

更に言えば、議員の本来の仕事よりも、この「政務調査費」の会計などに時間が費やされるという問題もあります。

しかし、今回の野々村前議員の問題などはそれ以前の問題であり、会社で言えば横領と一緒です。それを許してはいけませんし、同じような芽があるなら、それを摘んでいかねばなりません。

じゃあ、これは地方議会特有の問題かというと国会の場も怪しいと私は思います。

国会議員の場合、政党交付金、立法事務費、文書通信交通滞在費が支給される事になります。

しかし、議員個人には政党交付金も立法事務費も入りません。政党交付金は大半を党本部が受け取り、そのごくごく一部を議員の所属する政党支部に支給するという形になってます。立法事務費に関しても政党や会派が全額受け取ります。議員個人に受けるのは文書通信交通滞在費と航空券やJRのパスになります。

私が参議院時代に見聞きした話では、非課税のはずの文書通信交通滞在費を自らの政党支部に献金して所得控除したり、航空チケットを発券してキャンセルし現金を戻したり、パス等を利用して旅行に行ったり、自分が乗りたい寝台電車があるんでわざわざ遠回りして地元に戻ったり、疑ってしまうような噂が流れておりました。

このような不正な支出等を許してはいけませんし、そうしないようにも監視・チェック体制というのはもっと厳格に厳しくやらなければならないのだと思います。

また、議員の方にも「李下に冠をたださず」ではありませんが、有権者に疑いをもたれるような支出はすべきではないでしょうし、政務調査費等は税金から支払われているんだという自覚が必要なのではないかと感じます。

この問題を野々村前議員の一個人の問題として終わらせるのではなく、これをきっかけにクリーンな政治を追求していっていただければと思います。