日本のマスコミから発せられるニュースを見ていると、国際的な視点で世界がどのように動いているのか?また、世界で何が起こっているのか?を報道されてないのではないかと常々感じます。




ウクライナ情勢にしかり、そして台湾で学生たちが立法院を占拠している問題にしたって、特にテレビの報道ではしっかり伝えているとはいえないのではないかと思います。




ただ、我々はテレビなどのマスメディアの影響を大きく受けるわけですから、マスコミがしっかりと伝えてくれなければ、日本人だけが世界の情勢にうとくなっていくのではないかとも感じます。




そんな中、オランダで開かれている核セキュリティーサミットで日本とアメリカがアメリカら提供を受けていた高濃縮ウランとプルトニウムをアメリカに返還することで合意しました。




このニュースだけ見ると、「日本はアメリカから提供を受けていたのか?」といった具合でしか感じられない方もいるかもしれませんが、アメリカが日本に対してプルトニウムの返還を要求しているという一報を受けた時に私が感じたのは「そこまできたか」という事です。




以前、六ヶ所村の再処理会場を視察した際に 案内してくれた担当者が「エネルギーの再利用もありますが、安全保障上も・・・。」と言っていたのを思い出しました。「日本はやろうと思えばいつでも核武装できますよ」という意味だと担当者の話をそう私は理解しました。




「原発と核武装」という、その建前と本音を今までは最終的に日本はそのような選択肢を取りようがないとアメリカは見ていたのかもしれません。しかし、日本の内政におけるムードなどを分析し、いずれはその選択肢をとってくる可能性があるのではないかと感じ始め、今回のような返還要求へとつながったと私は見ております。




アメリカは共和党政権時は「アジアにおいては日本よりだけど様々な要求を突き付ける」と言われ、民主党政権時は「アジアにおいて中国を重視し、日本には無関心」と言われますが、ひょっとしたらオバマ民主党政権ではなく、共和党政権だったらこのような展開とはまた違ったのかもしれません。



ただ、現実にアメリカという国が日本を警戒しはじめ、日米関係は民主党政権時よりも悪く、下手をすれば戦後最悪の状態なのかもしれません。


そこのところを、どれだけ多くの日本人が気づいているのでしょうか?




敵対せずに自立する事と、敵対して自立する事では大いに違いがあります。




今のままでは、20年後、30年後先の日米関係が心配でなりません。




日本とアメリカの歴史を紐解くと、歴史にif はないのですが、南満州鉄道の経営に関して日本とアメリカで覚書が履行されていたら、その後の日米開戦には至らなかったのではないかとも言われております。




日米間にはTPPや安保問題など様々な問題も山積しております。政府にはベストはないのかもしれませんが、ベターなかじ取りを願います。