本日午後、参院国家安全保障特別委員会において特定秘密保護法案が自民、公明により強行採決され可決されました。

私は、この様な法律整備は必要だと思っております。


しかしながら、今回の法案には様々な問題点があり、この法案が国民に充分に良い意味でも悪い意味でも認識されているとは思えない状況では、もっと充分な審議をするべきだったのではないかと感じます。

参院は「良識の府」と言われております。それゆえに、衆院で決められたものでも、上院である参院で別の角度からあらゆる意見を聞きながら審議する事が「良識の府」である参院には求められているのではないでしょうか。

今回、この法案に関して反対している野党も、修正合意している野党も、参院においては充分な審議を求めていたわけであり、このような中での採決には反対していたわけであります。

昨年の総選挙で国民は自民党に力を与え、政権を委ねました。それは、民主党政権の様々な問題に対して国民がNOを突き付け、自民党によい政権運営を願っての事だったと思います。

しかしながら、与党に戻った自民党は数の力で横暴な政治をまた復活さました。前回、下野し民主党の「政権交代」が実現した背景には、自民党政権下で繰り返された強行採決、横暴な政治を許さないという思いがあったわけでありますが、なんらあの反省がないまま、歴史は繰り返されているのかもしれません。

二院制でありながら、このような国会運営をするのであれば、二院制である必要はないのではないかと思います。「ねじれ国会」では参院は力を持ちすぎ、「ねじれでない国会」では衆院のカーボンコピーであり、横暴な政治も繰り返される。

この出来事は、益々「参院無用論」を増大させるでしょうし、この様な横暴な政治を止められなかった参院において「良識の府」は終わったのではないかと思います。