昨日、特定秘密保護法案が自民、公明、みんなの賛成多数で衆院を通過しました。



自民、みんなからは造反が出て、法案を共同提案していた維新の会が退席するなど、この法案を取り巻く状況がいかに難しいのかが露見したのかもしれません。



私の考えは、情報が漏えいしやすい我が国で「特定秘密保護法案」の様な法律は必要だと考えます。しかしながら、同時に情報公開もしっかりされなければならないと感じます。


例えば、「官房機密費」。これを何につかったのか?様々な関係があるので、すぐに情報開示できない事は仕方ない事だと思いますが、一定期間をすぎればこういったものも開示していくべきだと思います。ただ、今の状況では「特定秘密」という理由で永遠に明かされる事がない可能性もあるのではないでしょうか。




反対派が主張している「民主主義が終わった」等とは思いませんが、もう少し問題点を整理してもよかったのではないかと感じます。個人的には維新の会が当初主張していた案がベターだったような気もします。




この法案を急いで成立しなければならない理由は私には分かりませんが、様々な思惑等もあるのかもしれません。




ただ、国会の常識からいくと思惑とは別の次元の問題でありますが、成立させる為にはギリギリのラインであり、強行せざるえなかったのでしょう。




「国会の常識は、世間の非常識」と言われるわけですが、国会では与党と野党の役割があります。与党は何を考えて動き?野党は何を考えて動くのか?




国民の生活とは関係ないところで動いてて残念なんですが、国会での与党の役割というのは、政府が提出した法案を一言一句変えずに成立させる事が与党の一番の役目と言われてます。仮に譲歩して修正しても成立させる事が二番目であり、不成立というのが最悪の結果と言われてます。民主党政権下では「ねじれ国会」というのもあり政府提出法案の成立率は60%台だったと言われておりますが、これは最悪の数字だったのです。




一方野党の役目は、政府提出法案を成立させない事が一番の役割です。仮に、成立させるにしても、いかに日にちを後ろにずらすのかが求められるわけです。よく野党が「慎重審議」と言いますが、こういった事情があるわけです。また、野党にとって法案の修正を勝ち取る事は大金星にもちかいのです。




こういった国民とは全然関係ない、与野党の考えの中で政治が動いているといところがあります。




そのような中で、今回の特定秘密保護法案は安倍総理にとってはとても重要な法案であり、会期内に成立させる為には、昨日のタイミングで衆院を通過させ、参議院に送らなければならなかったという事情があるわけです。法案を成立させる為には、衆院と参院の与党国対がカレンダーを逆算して読む力が必要になってくるわけです。




今回の特定秘密保護法案の採決等を見ていて、「茶番」のように見えてしまったのは私だけだったのでしょうか。