鹿児島から戻りました。


お隣の鹿児島県ですが、いつも思うのは、近いのか、近くないのか微妙な距離です。


鹿児島に行って桜島を見るのが大好きなんですが、今回は火山灰の影響かほとんど拝む事はできませんでした。


それにしても、鹿児島に行ったら車が灰で、ほんと汚れますね・・・。


今回の鹿児島訪問の主目的は、「TPPを考える国民会議鹿児島集会」が開催され、ニュージーランドのケルシー教授のご講演を聴くためでした。
いつきブログ 外山イツキ(外山斎)公式ブログ|前参議院議員|宮崎県

TPPには交渉参加前に阻止していくというのが、自分の政治行動でありました。しかしならが、残念ならがあの衆院選に敗れ、日本はTPPに交渉参加していく事を表明されました。


政府は「聖域を守る」と言っておりますが、聖域がないという事は誰もが分かっている事ですし、逆に聖域があってはTPPのメリットもなくなってしまいます。


自分の中で、ずっと疑問に思っていた事は、果たして日本が交渉参加をし、そこから脱退するという事が可能なのか?というものです。


私自身の考えは、今も昔も変わっておりませんが、交渉参加後の脱退というのは不可能。逆に、そんな事をやれば日米関係は普天間問題以上におかしな方向に進むのではないかというものです。


この疑問をケルシー教授に「交渉参加を表明した日本が、果たしてTPPから脱退する事は可能なのか?」と尋ねました。


ケルシー教授は「法律的には可能だが、政治的には難しいと思う。(日本が脱退したら)格付け会社やIMFは、日本は信頼出来ない国だと評価する可能性がある。ベターな選択肢としては、WTOドーハラウンドのように交渉がまとまらない事だ」と仰られました。


私の推測は間違っていなかったと思います。

我々が考えなければならないのは、交渉参加前の考え方、そして交渉参加後の考え方をどう整理し、少しでも国益につながるようにするのかだと思います。


自分自身、まだ考え方はまとまっておりませんが、重い重い宿題を鹿児島の地でいただいて、宮崎に戻りました。