過去三回の総選挙によって明らかになった事は、小選挙区制が機能し始めたという事ではないだろうか。

一部の例外はあるが、分析すると各党各候補者の得票率はどの選挙区も似ている。
「民主 対 自民」、「民主 対 自民 対 第三極」、「民主 対 自民 対 第三極 対 第三極」など、選挙構図の違いはあるものの、それぞれの政党の候補者は同じような得票になっている。

よく選挙は「候補者で選ぶ」と言う方が多いが、各選挙区を分析すれば、人々は政党で選んでいる事も見えてくる。

そして、過去三回の総選挙は、いずれも二大政党の片方が大勝ちし、もう片方が大惨敗するという「大勝ち 対 大負け」のパターンになっており、そこでは、小政党は苦戦する。

そもそも、この小選挙区制は政権交代が可能な二大政党制を実現する為に導入されたものだから、この様な結果になるのは選挙制度上、当たり前だと思う。

ただ、この小選挙区制は死票が多い問題とトータルの得票数と議席数が見合わないなどの問題もあるわけで、これらの問題点から小選挙区制の見直しを叫ぶ方も多くいます。

個人的には、これらの問題は内在するものの、国民が政権を自らの手で選択できる小選挙区制は、あと10年から20年は様子を見るべきだと思います。

ただ、野田前総理と安倍総理が先の党首討論で約束された、議員定数削減の問題が次の国会で議題に上がるでしょうから、定数削減とセットで選挙制度改革の話が浮上するかもしれません。