本日の国会は雪で覆われております。今年の積雪は三度目でしょうか。

「雪の国会議事堂」の中では、野田総理になって二度目の党首討論が行われております。


イギリスみたいに毎週水曜日に党首討論を固定化し、その代わり、予算委員会に総理の出席は求めないといった国会の運営を考えなければならないのではないかと思います。


昨日は、東京電力福島第一原発の事故原因を民間の立場で調べる「福島原発事故独立検証委員会」の報告書がまとめられました。私も報道でしか中身を知るりませんが、官邸の初動対応が「場当たり的で泥縄的な危機管理だった」と指摘される厳しいものでありました。


確かに、菅総理(当時)の性格的な問題はあるのかもしれませんが、菅総理だから良かった点と悪かった点があるのではないかと思います。


原子力安全委員会も正確な情報がなく、東電も情報を出さず、しっかりとあの事故をコントロール出来ない状況下で、官邸が動かなかったらどうなっていたのか?


本来ならベントの指示も総理が出す話しではないと思いますし、へりで事故現場に向かう事もすべきではなかったのかもしれませんし、東電に乗り込むような事も普通だったらすべきではないのかもしれません。


しかしながら、あの時に菅総理が、あのような行動に出なかったら、東電は撤退し、原発事故はもっと拡大していた可能性はあるのではないでしょうか。


そのような意味では批判ばかりしても意味はありません。ただ、我々が反省しなければならないのは、3/11以前も、そして後も、この国の危機管理体制がしっかりと確立されていない事であります。


原発対応の根本的な問題は、危機管理体制ではないでしょうか。仮に菅総理以外が総理をやっていたとしても、このような危機管理体制では、初動対応はほとんど変わらなかったでしょう。


情報をしっかり分析し、その情報をトップに正確に伝え、明確な指示を出す危機管理体制の構築をやらなければなりません。


「後進国だと菅氏は死刑だ」と批判した自民党の幹部もいましたが、今回の報告書で受けた指摘を、改善してするのが政治の仕事であり、マスコミと同じように、「誰が悪かった」と批判をするのは政治の仕事だとは私は思いません。