前回、永井荷風が描いた「溝川」は恐らくここだろう、と見当がついた。これでロケハンの目的は、完了〜
せっかく来たんだから最後に、「こんにゃく閻魔」こと「源覚寺」にお参りしてから帰りましょう。
裏道から表の「小石川通り」に出てみるとーー
いきなり、商店街の名前もこれでした(笑)
これを写したくてアーケードの方を撮ったんだけど、お寺があるのは背後です。
この通り沿いに入り口があった。
入り口もこの名前ですねぇ(笑)
正面から見るとーー
こんな感じ。
奥に見えるのが「閻魔堂」です。
全景はこんな感じ。
説明板もありました。
これによると江戸時代、目を患った老婆がこの寺の閻魔堂にお参りしたところ、夢の中に閻魔大王が現われ、「私の両眼の内、一つを貴女に差し上げよう」とのお告げがあった。満願の日に本当に目が治ったので、老婆は感謝して好物の蒟蒻を断ち、お供えを続けた。だからここの閻魔様は本当に、右目部分が割れて黄色く光っているのだそうです。
閻魔堂に近づいてよく見るとーー
お供えの蒟蒻がこんなに積んでありました(笑)。みんな何かしら神仏にあやかりたいんでしょうねぇ
さてこの境内には他にもーー
毘沙門堂や
塩地蔵なんてものまでありました。
説明板によると、お地蔵様の身体に塩を塗ってお参りするとご利益がある、というけど、これじゃいくらなんでもやり過ぎでしょう(笑)。もう塩まみれで、お地蔵様だか何だかわけが分からなくなっちゃってますわね。
そう言えば巣鴨の「とげ抜き地蔵」こと「高岩寺」の観音様も、先代の像はみんながタワシで擦るものだから、擦り切れちゃって顔だか何だか分からなくなってましたのを思い出しましたよ。
何とか救われたい。自分だけは助かりたい、という人間の業は古今東西、変わることはないんでしょうなぁ……
なんてしみじみ感じながら、お寺を後にしました。
さて春日駅前のバス停に戻る。
さぁここからどうしようか? まだ3回目の緊急事態宣言が出る直前でしたからね。店は8時まで、お酒も7時までは出すことができた。早く行動すれば、歩き疲れた身体を癒すお酒と出会えるわけです。
そしたら何と、やって来たバスを見てびっくり!「上60」系統の、しかも池袋まで行ってくれる便が来てくれたんですよ。
これ、上野と池袋を繋ぐ路線なんだけど、大半は大塚駅止まり。池袋まで行ってくれる便は本当に、本数が少ない。
これはもう、「行け!」ってことじゃないですか!? 慌てて飛び乗ったんで、バスの写真を撮る暇もなかった(汗)
「上60」は春日駅前を離れると直ぐに春日通りを離れ、小石川通りに入ります。さっきの「こんにゃく閻魔」の前をモロ、通ります。後は延々、この通り沿いに北西を目指す、というルート
©️国土地理院地図
途中、クランク状と言うより鋭い鋭角カーブを繰り返してるでしょう。
これ、大塚駅前なんです。いったん大塚駅前に着くと鋭く曲がって春日通りに入り、地下鉄丸の内線の「新大塚駅」のところまで戻って今度は池袋に向かう。かなり無理して行ってるのが分かりますね(笑)。大塚駅から先の本数が少ないのにも、納得……
さてこんなわけで無事、池袋駅前に辿り着きました。
乗る時、撮れなかったのでせめて降りる時に、パチリ
さぁもうこんな時、池袋に来たら行く先は決まってる。
私が万全の信頼を措いてる老舗居酒屋ーー
それがこれ、「ふくろ」!
もうこの佇まいだけで、いいですよねぇ♡ここに来なきゃ、池袋に来た気がしない!!
カウンターの隅に着くことができ、まずはいつものご定番ーー
生ビールと「つき出し」
料理は黒板に書いてあった「おススメ」のホタルイカの沖漬けにしました。
これこれ。これですよねぇ。添えられた大葉が、またたまらん!!
あっという間にビールは呑み干したので、例によってホッピーに移行
ついつい嬉しくて写真を撮るのを忘れ、その前に一口、呑んでしまいました(汗)
ここのホッピーセットは焼酎がご覧の通り、緑の瓶に入れて供されるので自分の呑み具合に応じて割り方を調整することができる。
さすが、分かってますねぇ。呑み助の心理を捕らえてますよ。
そしたらつまみが足りなくなったので、「ミョウガとキュウリ」を追加注文。
実はこれも、ある程度食べてから写真撮ってなかったことを思い出し、慌ててパチリ
呑み助はいけませんねぇ。呑み、食べることに夢中になってついつい何度も、肝心なことを忘れてしまう。
まぁ、しゃぁないですね。
いい心持ちになって、店を後にしました。
池袋駅東口のバス停に来てみると、「池66」系統が既に来ていた。
ありがたく乗り込みます。
これで渋谷まで行って、「渋66」で自宅に帰るつもりだったんだけどーー
途中、尿意に耐え切れなくなって、新宿で降りちゃいました。
用を済ませてまた先に乗ることもできたんだけど、もうメンド臭い。ぶらぶら歩いて我が家を目指しましたよ。酔いを覚ます意味でも、ちょうどいいでしょう。
この直後に緊急事態宣言が出たので、タイトル通り「ブラ呑み」できたのはこれが最後となりました(涙)。
まぁ無理してタイトルを実行しなくたっていいんですけどね。そのうちまた、できるようになってくれることでしょう。
それから講談社、「tree」の連載が再開されました。
今回はテーマが「鬼平」で、2回と3回に分けた変則連載となります。
「おとなの週末」と同様、どうぞよろしく!