何故
不便なものほど、
愛おしいのか。
昭和のはじめの写真機。
黒いダイヤル式の電話。
古い糸で回るレコードプレイヤー。
いやいや、
昔はそんな機械もなかった。
言葉すらない時代には、
どうやって気持ちを伝えていたの?
きっと彼らは、
洗濯をするのにも
思いを込めていたのだろう。
食べる時も、料理する時も、
いまよりゆっくりだったろう。
不便なものと向かう時、
そのひと時を、ひと手間を、
味わうのだ。
私自身も、不便である。
今日は天気がいいのに、
こんな気持ちなのだろう。
何故
不便なものほど、
愛おしいのだろう。