合成界面活性剤って何が悪いの?① | シャンプーソムリエ関川忍のBlog

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ヘアケアを突き詰めると栄養学にも発展し、現在はオーソモレキュラー療法を基本とした栄養学方面からのスキンケアやヘアケア、ダイエット情報も面白いと思います。

■合成界面活性剤って?①


今回は巷で良いだの悪いだのと

騒がれている「合成界面活性剤」について

研究員と雑談に入ります!

 

 

サロンマーケティング研究所ブログ-表示成分1

             これがシャンプーの表示成分



セッキー

ボクもそれなりに勉強をしてきましたが

実際のところ「合成界面活性剤」ってどうなんでしょう?


 

研究員

先ずは、界面活性剤は洗浄剤として一般的に使われていますが

その歴史からお話ししましょうか・・・


 

セッキー

是非!興味あります。



研究員

洗浄剤の元祖は「石鹸」です。

石鹸は水の性質で泡だったり、泡立たなかったりしますね。



セッキー

えぇ~。温泉地などでは泡立ちが悪いコトがありますね。

それって硬水だからですよね。



研究員

そうなんです。

日本は軟水が一般的ですが温泉地などは硬水といわれる

ミネラル分を多く含んだ水ですので

石鹸の泡立ちが悪くなります。



ヨーロッパ等は硬水が一般的ですので

昔は石鹸は使い勝手わ悪かったんです。


そこで、硬水でも泡立ちが良い洗浄成分が必要になり

石油系のラウリル硫酸Naという合成界面活性剤が開発されたんです。



セッキー

へぇ~そうなんですね。

硬水対策でもともとは開発されたんですね。




研究員

そうなんです。でもですね、泡立ちは良くなったんですが

肌トラブルが多発したんです。



セッキー

なんとなくイメージつきますね。

やっぱり原因は「脱脂力」でしょうか?




研究員

その通りなんです。

本来残さなければいけない肌のバリア機能を根こそぎ取ってしまうので

当然肌は乾燥しますし、肌深部にも浸透するとも言われていました。



そこで、これではいけないと開発されたのが

「ラウレス硫酸Na」という新型の合成界面活性剤です。



セッキー

というコトは・・・

ラウリルよりもラウレスの方が肌に優しいってことですね。



研究員

この2つだけを比較すればそういうことになります。

そこで、この「ラウレス硫酸Na」は世界中に広まっていったんですが・・・


大きな肌トラブルは減りましたが

依然、肌の痒みや、乾燥を改善出来たわけではないんです。




セッキー

でも、現在でも市販品や、プロ用品でさえも80割以上は

この「ラウレス硫酸Na」はシャンプーに使われていますよね。




研究員

そうなんです。

原料コストも安いですし、処方を組む私たちにしてみれば

カンタンな処方で様々なシャンプーを作ることが出来るので

肌のことを考えなければ無難な界面活性剤なんです。




セッキー

それって・・・あまり良いことないですよね。




研究員

その通りなんです。


そこで、次なる界面活性剤として

両性界面活性剤というモノが開発さrました。


両性界面活性剤は

pHが酸性でも、アルカリ性でも界面活性力があるので

ラウレス硫酸Na等と同じくらいの洗浄力を持っています。



これは単体で使うことはなく

ラウレス硫酸Naと一緒に使うことで

髪や肌にくっついて、髪や肌の乾燥を抑える効果がありました。




セッキー

表示成分で言うとなんて言いますか?

 



研究員

「ラウリルベタイン」と言います。


またそれらに

食塩(塩化Na)と混ぜるととろみがついて

使い勝手も良く現在もこの処方は使われるケースが多いと思います。



セッキー

ラウリル硫酸Na+ラウリルベタイン+塩化Na

という組み合わせが誕生したわけなんですね。



研究員

そうなんですが・・・

日本では「ラウリル硫酸Na」のイメージが悪く

ラウレス硫酸Na+ラウリルベタイン+塩化Naの処方が流行りました。



なるほど!


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合成界面活性剤って何が悪いの?②



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