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消費税を増税してもトータルの税収は増えず、財政再建はできない

 消費税を増税しても、トータルの税収は増えません。実際、現在の税収は、消費税導入前より10兆円以上も下がっています。特に、1997年に消費税を3%から5%に引き上げた結果、景気が悪化し、法人税や所得税等の税収が下がり、1999年には消費税増税前より税収が5兆円も減っています。税収は税率よりも、景気による変動要因が大きいため、税率を上げても、増税による景気悪化で税収が下がるのです。 税収を増やすためには、増税ではなく、景気回復、経済成長が必要です。このことを民主党も自民党も分かっていません。景気の良かった1990年度の税収は60兆円で、2009年度の税収37兆円より23兆円も税収が多かったのです。今は法人税を払っていない赤字企業が7割を占めていますが、景気が良くなれば、法人税、所得税等が急増し、瞬く間に税収は数十兆円増えるのです。

 

「成長なくして増税なし」

 政府は増税ではなく、経済成長に取り組むべきです。

 

 

企業が守りに入る

 各経営陣はすでにこの状況を予想し、増税前から守りに入ると見られる。事業の拡張・製品の増産は中止し、設備投資が減少し始める。

 

 

誰も止められない悪循環

 業績の悪化した企業の多くは、社員の給料を減らすか、リストラを余儀なくされる。1997年の増税時のように自殺者が増える可能性が高い。所得の減少はさらに消費を冷え込ませ、悪循環が加速する。

 日銀の金融緩和も徒労に終わる。いくら資金が借りやすくても、萎縮した企業には無意味です。政府の公共投資によって企業や個人が稼いでも使われずに貯蓄にまわる。

 

 

消費税を上げなかったら

 

慎重だった企業が動き出す

 し増税が行われなければどうなるでしょうか。まず、増税による消費の落ち込みへの警戒が解ける。さらに、株価が再上昇し資金調達はより容易になる。すると、今まで様子をうかがっていた企業が設備投資を増やし、「期待」に過ぎなかったアベノミクスが効果を表し始める。

 

消費の活況とデフレ脱却

 設備投資の受注が増え、潤った企業から、賃金やボーナスも上がる。ようやく個人消費が本格的に伸び、日本経済はデフレ脱却を果たす。

 

もう一段の経済成長

 景気回復基調が続けば、税収が増え、財政問題の解決が見える。政府は東京五輪に向け、より積極的な投資を行うこと。

 好景気と将来への明るい見通しの中で、新エネルギーや新産業への投資も進む。これがもう一段の経済成長のエンジンとなるのです。