地域のMK病院で開催された市民公開講座「コロナ感染予防」の
聴講内容の記事2回目で、感染防止について記す。
◆ウイルス感染予防
【4つの対策】
・距離を取る ・換気をする ・マスクをする ・手を洗う
【距離を取る(social distancing)】
・マスクをしなくても、2mの距離を取れば感染防止になる。
ただし、大声を出したりくしゃみをしたりした場合は、最長で
5mくらいは飛沫が飛ぶ。
⇒マスクの着用が重要になる。
【換気をする】
・エアロゾルの滞在時間は、3時間に及ぶ例もある。
⇒空気の入れ替え(換気)が重要になる。
・換気の目安は1時間に1回、5~10分で良い。
長時間ごとに長時間の換気をするよりも、短いサイクルで
短い時間の換気をする方が効果が高い。
・対角線で2ヶ所の窓を開けるのが良い。
1ヶ所しかない場合は、扇風機等で空気の流れを作る。
【マスクをする】
・症状がなくても感染している人がいる。どこで、誰から感染
するか分からない。
⇒マスクの着用で、相手にウイルスを移さない、相手から
貰わないようにする。
*マスクは、相手に病原体を移さないことが重要な役割
・マスクは正しく着用しないと意味がない。
①マスクの大きさ…鼻から顎まで十分に覆えること。
②鼻出しマスクは、鼻からウイルスが飛び散る、入り込む。
③顎マスクは、顎にマスクを置くことで顎の下や首に付着
したウイルスがマスクの内側に付き、再びマスクを掛け
直した際に口・鼻から体内に入り込む。
[マスクの取り外し方]
①マスクの耳掛けを持って耳から外し、そのままビニール
袋に入れて口を閉じる或いは蓋付きのゴミ箱に捨てる。
②マスクの表面は触らないこと。
③飲み物を飲むなど一時的に取り外す際は、片耳だけを
外し、そっと掛け直す。
④食事の時などに取り外す際は、清浄なビニール袋等に
入れる、二つ折りのクリアフォルダーのようなもので挟む
等し、不用意にテーブルの上等に置かない。
[マスクの遮断効果]
(上表はデータの1例で、様々なデータが公開されている。)
①マスクの縁に隙間があると効果がない。
②布製でも枚数を重ねると効果が上がる。
③フェイスシールド、マウスシールドは、単体の使用だけ
では感染予防効果は低い。
【手を洗う】
・洗い残しが多くなりがちな指先、爪の間、指の間、親指を
意識して洗うと良い。
・石鹸で、泡を立てて洗うのが有効である。
・手の洗い方
手の平・甲→指の間→指先・爪→指の間→親指→手首
→流水でよく濯ぐ
・手洗い後は、不用意に水栓ハンドルやレバーに触らない
こと(ハンドルやレバーからウイルスが再付着する)。
⇒肘でレバーを操作する、手を拭き終えたタオルを掛けて
閉める等する。
・アルコール消毒の仕方
指先・爪→手の平・甲→指の間の順に消毒する。
*アルコールは乾きが早いので、先ず指先と爪を手の平に
溜まったアルコールで消毒する。
◎自分が感染しないための最も効果的な
方法は、手洗い・消毒!
[環境消毒]
・アルコール(orエタノール)の濃度が75%以上の消毒液は、
全てのものに使える。
・次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤を薄めたもの)も効果は高い
が、肌荒れを起こしたり金属を腐食させたりすることがある。
・煮沸消毒も、殺菌効果がある。
[その他、気を付けること]
・手で直接顔を触らない。
手には色々な雑菌等が付着しているため、口・鼻・目から
体内に入り込む。
・手袋も、非常に微細な孔(マイクロホール)が開いているため
手の汚染を完全に防ぐことはできない。
また、長時間付けていたり、アルコール消毒を繰り返したり
すると、孔が拡大してリスクが高まる。
=== 今回はここまで、次回は講座での質疑応答から ===