種子系生薬・・・酸棗仁 | 癒しと元気ブログ 東洋医学ってこんなに面白い!

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こんにちは~!

 

種子系生薬続きます!ニコニコ

 

今日のお題は、柏子仁と同じくらい知名度の低い「酸棗仁」です。

 

知名度が低いといっても、漢字から何となくの想像はつきますよね?

 

「棗(ナツメ)の字が入ってるから棗の仲間?酸って字がくっついてるから、酸っぱいナツメ?」と思われた方も多いでしょう。

 

イイ線いってます!笑

 

酸棗仁を学術的に定義しますと、「クロウメモドキ科サネブトナツメの成熟種子」となります。

 

ちなみに本物の棗は「クロウメモドキ科ナツメの果実」です。

 

こちらは、大棗という生薬として使われます。

 

 

 

 

 

さて、酸棗仁の気になる効能ですが、主としてつぎの二つですかね。

 

① 補肝寧神

 

② 収斂止汗

 

字面で何となく当たりがつく②の収斂止汗と違って、①は「なんのこっちゃ???」ですよね~

 

私だって、ちゃんと解説を読まないとわかりません!笑

 

先ずは熟語を分解して考えてみましょう。

 

補肝・・・直訳すると「肝臓を補う」ですね。肝血虚を改善と考えてよいでしょう。

 

寧神・・・直訳のしようがない!笑 心血虚、心神失養などによる動悸・不眠・多夢・不安・焦燥などを改善します。

 

全体的な意味は「肝臓や心臓に血や体液を補って、動悸・不眠・多夢・不安・焦燥を改善する」ですかね。

 

ずいぶんと意訳しましたけれど・・・笑

 

この酸棗仁を主薬として配合した処方で最も有名なのは、「酸棗仁湯」でしょうか?

 

ばっちり、処方名に入っていますし。ニコニコ

 

この酸棗仁湯は、不眠症の漢方として広く使われていますが注意すべきことがあります。

 

それは、不眠症といってもストレス過多で自律神経が興奮して眠れないタイプには効果がないということです。

 

酸棗仁湯は、軽度の栄養不良状態(血や体液不足)によって引き起こされた自律神経の興奮を改善する処方です。

 

従って、体力のない高齢者や血虚気味の女性に適しているということになりますね。

 

あとは、前回お話しした柏子仁と一緒に天王補心丹にも配合されています。

 

次回は知名度なら№1かもな「ヨクイニン」いきます!

 

 

 

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