山形県鶴岡市にあります
南岳寺です。


修行山南岳寺、本堂です。
宗派 真言宗智山派
ご本尊 大日如来(湯殿山大権現)
札所本尊 聖観世音菩薩
庄内三十三観音霊場
第二十九番札所


由緒
湯殿山注連寺の分寺・御行寺として建立、
湯殿山修行者の修行場・祈願所とされていました。
開基は弘法大師空海、
創建年は数度の火災で縁起書が焼失したため、
不明となっています。


嘉永年間(1848~1854)、
鉄竜海上人により再建。
(秋田県仙北町に生まれ、
南岳寺と注連寺で修行します。
その後、岩手の蓮正寺へ晋住。
嘉永年間に南岳寺が焼失したため、
当寺に戻り再建しました。
その後全国各地を巡錫・行脚。
55歳の時、
「入定留身して、後の世の人々を済度せん」
との大願を発し湯殿山仙人沢で山籠、
即身仏となりました)


昭和31年鶴岡大火災により、
ご本尊、即身仏、長南年恵堂以外は焼失。
無住のまま20年が過ぎ、
昭和47年現在地に移転建立されました。


観音堂は元禄十五年(1702)、
旧七日町に真言宗智山派
清水山柳福寺観音堂として建立。
明治中期の火災により全焼、
寺の再建がならず
南岳寺観音堂として合併されます。
ご本尊は聖徳太子作と伝えられ、
会津若松の慈眼寺より移座されました。

現在は本町にある焼け残った観音堂
(南岳寺観音堂)で祀られていますが、
普段閉鎖されているので
南岳寺にある御前仏で巡拝するのが
通例になっています。


淡島大明神(長南年恵霊堂)です。


長南年恵は文久三年(1863)、
鶴岡市に生まれました。
二十歳頃から神がかりとなり、
一切の食物を断ちます。
物品、霊水、引き寄せの力があり、
多くの悩める人や病人を救いました。
霊水で病人を治療したため警察に逮捕。
(その後証拠不十分で釈放されます)
ここは長南年恵の徳をたたえ、
遺品が祀られています。


『いくちとせ
くにやさかえん
つるがおか
たえぬみのりの
はなのかざしに』




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