続き……
先生の一方的な話は続き
『今回のケースは100人いたら100人の先生が赤ちゃん助からないって言いますよ
おろしたほうがいいてみんなおなじ事を言うよ』
『まだ死ねんやろう』と
赤ちゃんを守る羊水それを守る卵膜が
破れたのか穴が開いたのかわからないけど
そこから羊水が出てきている
卵膜が修復することはほぼないそうで
このままだと羊水がすべて出て赤ちゃんが
呼吸ができなくなってお腹のなかで死ぬか
感染して赤ちゃんもわたしも死ぬか
そのどちらかだと
だから一刻も早く
おろしなさいといけない危険な状態
でも
わたしのなかで
本当に無理なのかなぁ~と
本当に本当?
もしかして101人目の先生は
助かるかもしれんって言うかもしれんやん。
言葉がでなくて沈黙が続く
そんな様子をみて先生が『旦那さんと話し合ってみてください』と
部屋からみんなでていき
西山とどうしようね~と
このまま赤ちゃんがお腹にいて感染したら
もしかしたらわたし死ぬかもしれん
りょうえの成長も
たいちの成長もみれんのかもしれん
西山ともう寄り添えんのか
このときばかりは涙が溢れてきて
ポロポロと涙があふれてきた。
それでもわたしのなかで死を言われたとしても
今お腹で元気に動いてるこの赤ちゃんを
おろすのはやっぱりできない
わたしが決めることはできない
西山に死ぬのはいややけど
おろすのも絶対にできない
全部が大切すぎてわたしには選べない。
西山が
『ゆうちゃんが望むようにしていいよ』
わたしのなかで揺れ動いてたけど
怖くて怖くてたまらなかったけど
たいちを自宅出産するときに読んだ本にあった
『いきる命は生きるし死ぬ命はしぬんです』✨
(吉村先生の幸せなお産が日本を変えるの本より)
そうだ。
わたしのこの命必要なら生きるし
もし死ぬとしたら死ぬ運命
遅かれ早かれ赤ちゃんも本当に
産まれたいなら生きてくれる
赤ちゃんがわたしをみんなを困らせることを
本当にするのかな?なぜかそう思えて
西山に赤ちゃんはおろさない
みんながいる家に帰りたい。
西山は全責任は自分がとるからと
先生に言いに行ってくれました。
やっぱりこの人すごいな
わたしがわたしらしく生きること
たいちのときと同じすべてをかけて
守ってくれる。
この人がパートナーで本当によかった。
先生にこのまま家に帰ることを伝えてくれ
先生はあきれてたけど
わたしが決めてるのが伝わったのか
『何かあったらすぐ救急車をよびなさいね』って
『あと必ず月曜日に見せにきなさい』と
それを約束して家に帰ることに許可がおり
先生にいろいろいやなこと一杯言われたけど
でもそれは本当に心配してくれているから
それもわかったうえで
受け入れてくれることに感謝。
トイレ以外は基本寝て過ごす生活
家に帰ってからわたしにとっての
長い長い時間が始まるのでした。
続く……