とある駅で電車を降り、ホームに出ると
大きな荷物を沢山持った、年配の女性が歩いていた。
ハンドバックと大きなカバン。
ビニール袋とパンパンになった紙袋を下げていて、それは重そうによたよたと歩いている。
ホームから改札に向うには、階段と長い廊下(?)を経由しなければいけない。
真後ろに居た私は、気になって仕方なかったので、勇気を出して声をかけてみた。
「大丈夫ですか?よかったら持ちましょうか?」
するとその女性は、しばらく私を訝しんだ後
「じゃあ・・・これをお願いします。」
そういって、紙袋を手渡した。
おそらく・・・重いのは他の物だったと思うのだけど、きっと預けるのが心配だったんだろう。

少し言葉も交わしながら、改札へと向った。
荷物の心配をさせないようにと、歩幅を合わせて並んで歩いた。
都合のいい場所まで一緒に…と思っていたけれど、
改札手前までくると
「もうここでいいです。」
そういって、私の手からやや強引に荷物を受け取った。
そして、少しカバンをごそごそと引っ掻きまわし
「これ、少しですけど。」
と、千円札を手渡そうとする。
私は驚いて
「いえいえ!そういうつもりではないですから。」
と言うが早いかってくらいに、小走りにその場を立ち去った。
かえって・・・迷惑だったのかもしれない。
そう思うと、なにやらいたたまれない気持ちになった。
後日。友人にこの話をしてみた。
すると
「偽善者やなぁw」
と、苦笑された。
心が凍った気がした。。。(´・ω・`)
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