ポルトガル(ソムリエ/ワインエキスパート試験対策) | ワインの部屋 知識があればワインはもっと美味しい❤️

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出会ったワインを勉強も兼ねてちょっと深掘り。
毎日、ワイン開けるわけではないので、ないときはソムリエ/エキスパート試験対策や日本ワイン検定の話も織り込んでいきたいと思います。

今日はポルトガルを見ていきましょう

リスボンの街

 

ポルトガル

ワイン生産量642万hl

赤59.6%、白33.8%、ロゼ6.6%

2018年の国民一人当たりのワイン消費量は62ℓで世界最多

 

世界のコルクの約半分がポルトガルで生産される

アモリン社は世界最大のコルクメーカーでコルク臭の原因となるTCAのリスクを取り除いたコルクを開発するなど技術面においても世界をリードする

ブドウ栽培面積はドウロが最大(p753表より)

 

主なブドウ品種(栽培面積順)

白ブドウ品種

4.フェルナォン・ピレス(マリア・ゴメス) 9.ロウレイロ 10.アリント

黒ブドウ品種

1.アラゴネス(ティンタ・ロリス/テンプラニーリョ) 2.トウリガ・フランカ 3.トウリガ・ナショナル

 

・フェルナォン・ピレス:フレッシュな白ワインから甘口まで様々なスタイルのワインを造る

・アルヴァリーニョ:国内外で評価が高まっている、ヴィーニョ・ヴェルデ北部で主に栽培されるが近年南部にも広がりつつある

・エンクルザード:ポルトガルの白品種の中で特にオーク樽との相性が良い品種の一つ

・トウリガ・ナショナル:ポルトガル北部原産、ポルトガルを代表する黒ブドウ品種、濃い色調、凝縮した果実味とタンニンが特徴

・バガ:単一で使用される最も代表的な黒ブドウ品種、原産地はバイラーダ地方

・ロウレイロ、アリントはヴィーニョ・ヴェルデでブレンドされることが多いが、ロウレイロは近年、単一品種で造られることが増えている

 

ワイン法と品質分類

ドウロはワイン生産地として1754年に制定、ポルトガルとしては1756年、世界で初めての原産地呼称管理法が成立。1986年のEU加盟に伴いワイン法が整備された

原産地呼称保護ワイン D.O.P.(D.O.C.のラベル表記も可)

地理的表示保護ワイン I.G.P.(V.R.のラベル表記も可)

地理的表示のないワイン Vinho

現在D.O.C.31、V.R.14が認められている

 

伝統的な表記として認められている呼称

Reserva:D.O.C.ワインに使われる呼称でアルコール度数が地域の法定最低度数より0.5%以上高い、ガラス瓶に詰められている、官能検査を通過する等の条件を満たしたもの

 

北部

①ミーニョ

主要D.O.C.

ヴィーニョ・ヴェルデ 

微発泡でアルコール度数が低く爽やかなタイプから、しっかりとしたタイプ、スパークリングワインまで大半が白。

伝統的なエンファルカードなどの仕立て

ドゥリエンセ

主要D.O.C.

ポルト

マデイラ、シェリーと並ぶ3大酒精強化ワインのひとつ

畑をカダストロという土地台帳でランク付け

77%のグレープスピリッツを添加し発酵停止(ワインの度数、糖度により量を計算)

タイプ

 

黒ブドウ原料→レッドポルト

1.ルビータイプ

(スペシャルタイプ)

ヴィンテージ・ポルト

収穫から2年目の7月はじめから3年目の6月までにろ過されずに瓶詰め、長期熟成する。デカンタージュが必要

レイド・ボトルド・ヴィンテージ・ポルト

瓶詰めは収穫から4年目の7月から6年目の年末までに行う。収穫年と瓶詰め年の表示が必要

2.トウニータイプ

小樽で熟成させるなど酸化が進み黄褐色に色調が変わったもの

(スペシャルタイプ)

熟成年数表記トウニー・ポルト

長い年月熟成させることにより色素沈着しトウニー色になったもので10年、20年、30年、40年ものがある。樽熟年数とともに瓶詰め年も記載。デカンタージュは必要ない

コリェイタ

収穫年表示のポート、瓶詰めは収穫から7年後から行う、瓶詰め年も表示

白ブドウ原料→ホワイトタイプ

 

ドウロ 生産地域はD.O.C.ポルトと同じ、品種はポルトより幅広い。酒精強化をしない赤ワインをはじめ、白ワイン、ロゼワインも評価が高まっている。2003年に結成されたドウロボーイズと呼ばれる若い生産者達の活動により酒精強化をしない赤ワインの産地として世界の注目を集める

 

中部

テラス・ド・ダン

主要D.O.C.

ダン 80%が赤ワイントウリガ・ナショナル主体

 

バイラーダ・アトランティコ

主要D.O.C.

バイラーダ 85%が赤ワイン、バガが主要品種

瓶内二次発酵のスパークリングも多く、国内生産の65%を占める

1979年12月認定

コインブラ市の北から海岸の保養地アヴェイロ市の道沿いに40kmにわたるブドウ畑がある

 

⑧リスボン

主要D.O.C.

カルカヴェロス リスボンに近い甘口酒精強化ワインの産地

コラーレス ユーラシア大陸最西端のロカ岬のあたりに位置する、ラミスコ種主体、フィロキセラから守られた接木のない樹

 

南部

ぺニンスラ・デ・セトゥーバル

テージョ川を挟んでリスボンの対岸に位置するセトゥーバル半島

主要D.O.C.

セトゥーバル リッチなマスカットの酒精強化ワイン、温暖な地中海性気候

 

諸島

⑩テラス・マデイレンセス

リスボンから南西に1000kmの大西洋上に浮かぶマデイラ島

1420年頃よりエンリケ航海王が入植しブドウ、サトウキビを栽培、開拓

主要D.O.C.

マデイラ

使用ブドウ品種

白ブドウ品種

セルシアル 比較的冷涼な気候の地域で栽培、酸味を生かした辛口、芳香あるワイン

ヴェルデーリョ 涼しい北部で栽培されることが多い、中辛口、味わい豊か

ボアル 温かい南部地域で栽培されることが多い、中甘口で味わいの豊かなワインに造られる

マルヴァジア 海岸沿いの暑い地域で栽培されることが多い、甘口、濃縮感あるリッチな味わい

テランテス 生産量は極めて少ない。性格はヴェルデーリョとボアルの中間で非常に繊細

黒ブドウ品種

ティンタ・ネグラ・モーレ 島のほとんどの地域で栽培される、収穫量も全体の80%近い、3年熟成タイプに多く、あるいはブレンドに用いられ、辛口~甘口まで幅広い

 

添加するグレープスピリッツ96%

熟成(熱による熟成)

カンテイロ

太陽熱を利用し天然の加熱熱成法、ヴィンテージワインや、10年、15年などの熟成期間が表示されるワインに用いられる

エストゥファ(クーバ・デ・カロール)

人工的な加熱装置、3年熟成などのスタンダードワインに用いられる

 

レゼルヴァ 5年熟成

スペシャル レゼルヴァ(オールド レゼルヴァ)10年熟成

エクストラ レゼルヴァ 15年熟成

 

品種表示のマデイラ 85%以上表示品種を使用

 

単一品種・単一収穫年表記のいわゆるヴィンテージワイン

フラスケイラまたはガラフェイラ

*単一品種なので表示品種100%