今日からスペインです。
スペイン(総論)
ブドウ栽培面積93.8万ha(世界1位) ワイン生産量3520万hl(世界3位)
最も生産量が多いのはカスティーリャ・ラ・マンチャ州(53%)
2022年の輸出量はイタリアに次ぐ2位、輸出総額はフランス、イタリアに次ぐ3位
歴史
紀元前1100年頃 フェニキア人がワイン造り始める
紀元前200年頃 ローマ人が盛んにしローマ帝国各地にワイン送る
↓
↓イスラム人の侵入でワイン造り衰退
11世紀 レコンキスタにより国土回復、11世紀後半にはキリスト教徒により再興
1942年 コロンブスによる新大陸発見、その後、遠洋航海の出発・中継地からシェリー、マラガなどのワインが積まれる
19世紀後半 フィロキセラ害を逃れてきたフランス人により醸造技術向上
主なブドウ品種
白ブドウ品種
2.アイレン 4.マカベオ(ビウラ) 8.ベルデホ
黒ブドウ品種
1.テンプラニーリョ 3.ガルナッチャ・ティンタ 5.ボバル
ワイン法と品質の分類
1926年 リオハ地方が統制委員会設置
1932年 ワイン法制定(施行1933年)←フランスより早い
1970年 ワイン法を整備 D.O.が確立
2009年 EU規則にのっとり、D.O.P.、I.G.P.に分類
①ビノ
テーブルワイン
②I.G.P.(地理的表示保護)
ビノ・デ・ラ・ティエラ
V.P.やD.O.、V.C.認定産地以外で産出したブドウを使用、産地特性を持つワイン。フランスのヴァン・ド・ペイにあたる
③D.O.P.(原産地呼称保護)
1.ビノ・デ・カリダ・コン・インディカシオン・ヘオグラフィカ(V.C.)
地名付高級ワイン、ある特定の地域、地区、村落などで収穫されたブドウにより造られた地域特性を表現したワイン。現在7つのV.C.がある。
2.デノミナシオン・デ・オリヘン(D.O.)
原産地統制委員会が設置された地域で、地域内で栽培された認可品種を原料とし厳しい基準のもと作られたワイン、2021年認定68件
3.デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ(D.O.Ca.)
特選原産地呼称ワイン、1991年にリオハ、2009年にプリオラートが認定
4.ビノ・デ・パゴ(V.P.)
単一ブドウ畑限定ワイン。地域でなく独自の特徴を持つテロワールなどがある限定された面積の単一のブドウ畑で栽培・収穫されたブドウのみから造られるワインに認められる。D.O.、D.O.Ca.認定の有無に関わらない。現在24のV.P.がある
熟成規定
①クリアンサ
赤 :合計24ヶ月の熟成(内6ヶ月以上樽熟成)
白・ロゼ:合計18ヶ月の熟成(内6ヶ月以上樽熟成)
②レゼルバ
赤 :合計36ヶ月の熟成(内12ヶ月以上樽熟成)
白・ロゼ:合計24ヶ月の熟成(内6ヶ月以上樽熟成)
③グラン・レゼルバ
赤 :合計60ヶ月の熟成(内18ヶ月以上樽熟成)
白・ロゼ:合計48ヶ月の熟成(内6ヶ月以上樽熟成)
*これは重要項目ですので覚えましょう。
幅の関係で上記のような記載となりましたが、ご自分で
赤 白・ロゼ
クリアンサ 熟成期間(樽期間)熟成期間(樽期間)
レゼルバ 熟成期間(樽期間)熟成期間(樽期間)
グランレゼルバ熟成期間(樽期間)熟成期間(樽期間)
と表を作りましょう。覚えやすくなります。
・白・ロゼの樽熟成期間はすべて6ヶ月、赤は6ヶ月から6の倍数です
これだけでもわかると楽です。あとはクリアンサの熟成期間を覚えればやってるうちに覚えます。
現在も一部の産地で使用されている熟成表示
D.O.P.ワインとI.G.P.ワイン
熟成樽容量600ℓ以下
①ノーブレ:オーク樽または瓶で最低18ヶ月熟成
②アニェホ:オーク樽または瓶で最低24ヶ月熟成
③ビエホ :最低36ヶ月熟成、太陽、光、酸素、外気の高温などの自然の作用で酸化熟成が顕著にその風味にあるワイン