ラジオ番組出演 | NPO法人岩手未来機構のブログ

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NPO法人岩手未来機構です。
活動報告などのお知らせを書いていきます。

静岡県のラジオ放送局SBS「ほのぼのワイド・中村こずえのスマイルフォーユー」 東日本大震災から、昨日で2年と11ヶ月。このコーナーでは、被災地の復興を支援している方や、その活動、そして、被災地の“今”の情報をお送りします。 今日は、岩手県岩泉町にブルートレイン(寝台列車)を使った宿泊施設をオープンしようと活動している、NPO法人岩手未来機構の野原静雄さんにお話を伺います。野原さん、こんにちは。よろしくお願いします。 中村:「ブルートレインを宿泊施設に」ということですが、この計画について詳しく教えてください。 野原:使用されなくなった寝台列車のブルートレインを岩手県岩泉町の「ふれあいらんど岩泉」に設置して、観光客や、ボランティアの方の宿泊施設にしよう、という取り組みです。 中村:どんなことがきっかけでこの計画を立ち上げたんですか? 野原:私たち(岩手未来機構)は、東日本大震災後に岩手県の被災地で知り合ったボランティア仲間110名で構成するNPO法人です。    被災地の皆さまからいろんなお話しを伺いましたが、その中で、「被災地は今まで過疎化に苦し
んできたこと。親戚、友人が見舞いと支援に来たくても宿泊施設が被災し、被災を免れた宿泊施設も工事関係者の基地になって一般の人が宿泊出来ない状況であること」が耳に残りました。また、「元の生活に戻ったとしても過疎化という深刻な問題が解決される訳ではなく、子どもたちは、今度は自分たちで新しい町づくりを行おうにも都会に出ていかなければならない」現状にあること、亡くなられた方々の御霊のために「子どもたちが夢の持てる地域を再興すること」ができないかを考えました。当時、被災地で知り合ったボランティア仲間とそうした話しをしているうちに、「寝台車両を宿泊施設として活用できないか?」という話しになりまして、そのメリットとして①大きな経費をかけなくても宿泊施設ができる。2012年3月で寝台特急「日本海号」が廃止となり、余剰車両があるはず。②被災地は新たな町づくり計画が遅れているが、車両であれば「仮設」で営業ができ、町づくりプランが出来たのちに、しかるべき場所に移動させて再営業ができる。その際に、ブルートレインの廃止方向とあいまって、話題から集客が期待でき、新たな地域興しの一助となる。③事業主体を被災し
た宿泊事業者と共に行うことで、雇用の創出ができるなどを考え、行政の方々と相談をしながらJR東日本へお願いに伺いました。 中村:宿泊施設を設置する予定の岩泉町のふれあいランドはどのような場所ですか? 野原:「ふれあいランド岩泉」は、山間にあるため幸い震災を免れました。ここは、オートキャンプ場やコテージ、トレーラーハウスなどの宿泊設備と東北有数の規模を誇る1万平方メートルの「花の広場」、全周400mの本格的陸上競技場とその中のインフィールドには芝生上でのサッカーができる競技場、更には東北楽天イーグルス岩泉球場も隣接しております。寝台車両は、そのメインの場所に宿泊施設の増強のためと新たな目玉スポットとして設置されます。 中村:今はどのくらい進んでいるんですか?(いつ頃オープンできそうですか?) 野原:車両は昨年11月21日に同町に正式に贈呈されまして、今後、2月中旬頃から車両を置くための軌道を造り、車両の設置、電気関係や付帯設備の工事を行って5月頃にオープンの目標と伺っております。 中村:列車ホテルには何人ぐらい泊まることができるんですか? 野原:車
両の寝台数でまいりますと、A寝台車で定員28名、車掌室付きB寝台車で定員32名、一般B寝台車で定員34名の計94名となります。 中村:宿泊施設が完成したら、どんなことがしたいですか?(これからの目標) 野原:私たち岩手未来機構の活動範囲は、世界の著明アーティスト支援補助、心理カンセリング、福祉活動、観光開発等多岐に渡ります。こうした我々の持っている特徴を車両を活かしながら被災者の皆さまにお手伝いできれば・・・と考えております。例えば、世界的なアーティストを岩泉町に招聘して、被災地の子どもたちに藝術指導やワークショップ、有力スポーツ選手による実技指導、心労を患っておられる方々との癒しの交流など・・・車両はそうした方々の合宿所として活用して戴ければ・・・と願っております。被災地はやっと復旧がほぼ終わりに近づき、これから本格的な復興、新たな地域造りが始まりますが、まだまだの感があります。岩泉町はそうした被災地の皆さまの焦燥感に夢を与える、単なる復興ではなく、過疎化からの脱却の道しるべになれれば・・・大それた夢物語ですが我々は本気になってそれに挑戦しています。 今日は、
岩手県岩泉町にブルートレインを使った宿泊施設をオープンしようという取り組みについて、NPO法人岩手未来機構の野原 静雄(のはら しずお)さんにお話を伺いました。ありがとうございました。