「お掃除がこんなに気を遣う仕事だとは思いませんでした。」
新人スタッフの言葉である。
自分の家を掃除するようにすれば良いのだと思っていたと言う。
そんな時の私の返事は、
「大丈夫、いずれ慣れるから。」
常に清掃担当者にお願いしていることは、
『前に利用したご宿泊者の痕跡を残さないように。』
幸いにも、最近まで働いてくれていたスタッフが、後輩達にお掃除のやり方を教えていってくれた。
御年80歳。
それはそれは厳しかったという。
「でも、仕方が無いんです。納得できることなので。」
とは、その特訓を受けた人の言葉。
お陰様で、今のところ清掃に関しての苦情は一切無い。
建物の年数が経つに連れ、ややもすると、古い=汚いと取られがちだが、解る人には感じて頂けるのではないかと思っている。
そして、私自身がぞうきん片手に最終チェックをする。
自分でも、まるで意地悪ばあさんのようだわと思うこともあるが、そのぞうきんが汚れることはほとんど無い。
良いスタッフに恵まれ、本当に感謝感謝である。