筍の季節がやって来た。

 

裏山の筍はもう出ているだろうか?

 

毎年採りに行っているHさんが取りあえず見てくると言う。

 

「私も行ってみようかな。」

 

御年65歳をほんのちょっとだけ過ぎた女性従業員Tさんも、その気になったようだ。

 

 

そして、

 

「ダメでした、まだ少し早かったです。」

 

収穫はわずか3本。

 

聞けば、Tさんは探すだけで、掘りはしなかったという。

 

Tさんにとって生まれて初めての筍探し。

 

それだけで十分満足したらしい。

 

「掘ってみたいとは思わなかったの?」

 

「思わなかった。」

 

そうなんだ~。

 

私だったら、取りあえず体験だけはしてみたい。

 

 

ともあれ、筍3本だけでは帰ってきにくかったのか、2人はその帰りタラの芽を20個ほど取ってきた。

 

「女将さん、天ぷらにして下さい。」

 

と言うわけで、今日の昼食は山菜づくし。

 

タラの芽の天ぷら、同じタラの芽の胡麻よごし、筍と豚肉の煮物、コゴミのナムル風、筍とウルイの卵とじ。

 

春たけなわですね。