3時46分にサイレンが鳴った。

 

1分間の黙祷を捧げた。

 

7年前の今、全てはその時から変わってしまった。

 

思えばあの僅かな時間で、人生が大きく変わった。

 

しかし、言い換えれば、あのせいで、今の私がいる。

 

無かったことには出来ないのだから、何とか生き抜かなければ。

 

これも又、人生。

 

 

たった一つ良かったことは、義母を連れ避難したこと。

 

その時既に認知症を発症していた 義母は、訳も分からぬまま、単なる旅行だと思い込み楽しんでいた。

 

それが義母との最後の旅行になった。

 

 

楽しかったよね。

 

お線香をあげながら、義母の遺影にそう話しかけた。