本格的な春、ということで、蘭の植え替えをした。


1~2年に一度植え替えをしている鉢もあれば、ほとんど手つかずの鉢もある。



けっしてエコヒイキをしているつもりはないが、得手不得手は確かにある。



苦手な蘭の筆頭がシンビジューム。


数年前、教科書通りにナイフを消毒し、古い苔をきれいに取り除き、それこそ血液型Aの本領を思う存分発揮して植え替え、すべての鉢を全滅させたことがある。


それ以来、なるべくシンビジュームとは距離を置くようにしていたのだが、いつの間にか又数鉢集まってしまい、去年あたりから、きちんと花も咲くようになってきた。



そうなると、


「こんなに継子いじめしていたのに、よくぞ咲いてくれました。」


などと、今更ながらに健気に思えてくる。



そんな引け目もあり、今年は思い切って全てのシンビジュームを植え替えることにした。



『待っていましたよ。』 とばかりにスッと鉢から抜けるのもあれば、『いまさら何よ!』 と鉢にしがみつくものもある。


そんなシンビジュームたちを一つ一つ植え替える。



数年前の失敗を教訓に、ナイフは一切消毒せず、多少残った古い苔はそのままに、ただほんの少しだけ息つきをよくしてあげた。


もちろん気のせいなのだが、植え替えたとたんに葉が生き生きと見えた。




ああ、生々した。