ありそうで意外に少ないのが、夏の野や庭に咲く切り花用の花。


出来るだけそんな花を生けたいと思っている私にとって、毎年この時期になると、頭が痛い。


しかし今年は、兄夫婦からもらった2種類のガマの穂が多いに役立った。


1つめはスタンダードなガマの穂。

瑞々しくてスッキリしていて、大好きな花材の一つである。


先ずはシンプルにガマの穂とその葉だけで生ける。

やがて葉が黄色くなり始めると、思い切って葉を全部外してしまい、シュロの葉など存在感のある葉を根元に持ってくる。

とたんにダイナミックは雰囲気になる。

我ながら上手くいけられたなあ、と思っていた。


それを見たお子様。

「あっ、ウインナーだ。ウインナーが棒に刺してある。」


そううよね、ガマの穂ってウインナーそっくりだものね。


それを聞いて以来、それがウインナーに見えて仕方がない。


もう1つのガマの穂穂はというと、これがまた、見たこともないぐらい大きなもの。

見た瞬間、あまりの大きさに、思わず笑ってしまいそうだった。


生けた途端、危うく花びんが倒れそうになった。


当分の間ロビーを飾ってくれることだろう。


あとは、あのお子様がまた来てくれるのを待つばかり。


見たらきっとこう言うに違いない。


「あっ、フランクフルトだ。」