兄嫁とその息子、私と娘の4人で外食に出かけた。

このメンバーで食事に行くのは初めてのことである。


先ず、それぞれが食べたい物を1品ずつ注文し、それとは別にカレーピザを1枚とサラダを追加した。


この6皿を皆で分け合って食べるつもり。

その意味が甥には通じていなかったのか、自分が頼んだステーキが来るまで手を出さない様子。


「ほらほら、これもこれもどんどん食べなさいよ、その代わりあなたが頼んだステーキも皆で食べるんだからね。」


「あっ、はい。」


そう言いながらも、なかなか手が出ない。


その間にも。

「あら、どうして食べないの?いっぱい食べなさいよ。」


などと言いながら、私と兄嫁の手は止まることを知らず。


結局甥が積極的に食べたのはステーキぐらいなものだった。


今の若者は食が細いのね、などと思いながら、相変わらず食べ続けるおばさん2人。


少なからず体重を気にしている娘が食べたのが1人前だとすると、私と兄嫁で4人前は食べたことになる。


道理でお腹がいっぱいになったわけだ。


そして最後に気が付いた。


たぶん甥はステーキだけを1人前たっぷり食べたかったのだろうと。


「色んな料理を少しずつ」というのは女性特有の食べ方なのかもしれない。