7月後半に劇場鑑賞の作品があと少し続きます。1本目の映画『SALAAR サラール』は『バーフバリ』シリーズの俳優プラバースと『K.G.F』シリーズの監督プラシャーント・ニールがタッグを組み、インド全土が恐れる謎の都市国家の王座を巡って壮絶なバトルが展開する作品。ミッドランドスクエアシネマ(シニア当日1,300円)。

 

2本目の映画『流麻溝十五号』は、台湾国民政府による恐怖政治下で戒厳令が敷かれていた「白色テロ」時代を描いた台湾映画。政治犯収容を目的とした教育施設と監獄のある緑島で生きる女性たちの姿を、実在した複数の人物を3人の女性に投影して描く、時代と女性たちのドラマ。劇場は伏見ミリオン座(シニア会員1,200円)。グッド!
 

SALAAR サラール

『SALAAR サラール』公式サイト

 

以下は映画『SALAAR サラール』公式サイトに記載の紹介ストーリー(一部)です。

 

1985年、先祖代々盗賊を生業にする部族によって建てられた国カンサール。王ラージャ・マンナルの第二夫人の息子ヴァラダは、第一夫人の息子ルドラに名誉と権力の象徴である鼻輪を奪われてしまう。ヴァラダの親友デーヴァは、ヴァラダのために闘技場の試合に挑み、みごと鼻輪を取り戻す。グー

 

しかし国内で部族間の争いが発生し、デーヴァの母親が窮地に陥る。駆けつけたヴァラダは自らに与えられた領地と引き換えにデーヴァの母親を救い、デーヴァは母親とカンサールを去って身を隠すことに。デーヴァは別れ際に、ヴァラダに「名前を呼べば、必ず駆けつける」と誓いを立てる。――

 

SALAAR サラール

 

盗賊を生業にする部族によって建国されたカンサール。10歳の少年デーヴァは、王の息子である親友ヴァラダのためならどんな相手にも立ち向かい、必ず倒してきた。一方のヴァラダも、自らの領地を犠牲にしてデーヴァと彼の母の窮地を救う。デーヴァはヴァラダに忠誠を誓ってカンサールを去り、母と共に辺境の村に身を隠す。あせる

 

25年後、ラージャ・マンナルがカンサールを留守にしたことから、国全体を揺るがす抗争が勃発し、王位継承を巡る骨肉の争いが繰り広げられることになる。各陣営が世界中から凶悪な傭兵たちを集める中、意を決したヴァラダから助けを求められたデーヴァは、かつての約束を守るためカンサールへ舞い戻り、闘いに身を投じます。

 

戦車やマシンガンのような近代兵器も装備されている中、プラバース演じるデーヴァはその超人的なパワーと破壊力で、次々に周囲を屈服させていきます。日本人の目からすると、かなりマンガ的なアクションに思えますが、それをスケール大きく描写するのがインド映画でもあります。本編に“決着”はなく、“続編”が待たれます。パー

 

(2023年、監督・脚本/プラシャーント・ニール、撮影/ブバン・ゴウダ、音楽/ラビ・バスルール)

SALAAR サラール

 

 

 

                                  

 

流麻溝十五号

『流麻溝十五号』公式サイト

 

以下は映画『流麻溝十五号』公式サイトに記載の紹介ストーリー(一部)です。

 

1953年、自由を口にするものは政治犯としてすぐに捕まる時代。政治的弾圧が続く中、罪を課せられた者は思想改造および教育・更生のため緑島に収監されていた。連行された者たちは、名前ではなく番号に置き換えられ、囚人として「新生訓導処」に監禁、重労働を課せられる日々を余儀なくされた。叫び

 

純粋な心を持つ、絵を描くことが好きな高校生・余杏惠(ユー・シンホェイ)。ひとりの子どもが生まれて間もなく投獄された正義感の強い、看護師・嚴水霞(イェン・シュェイシア)。妹を拷問から守るため自首して囚人となった陳萍(チェン・ピン)。――

 

流麻溝十五号

 

強制収容された島で、次々と迫る不条理に対しても思考は止めず台湾語、北京語、日本語などあらゆる言語を駆使しながら一日一日を生き延びようと過ごす人々。そのリーダー的な存在が正義感の強い看護師イェン・シュェイシアで、妹を拷問から守るため自ら囚人となったダンサーのチェン・ピンは、その美貌によって活路を求めます。

 

ドラマの軸となるのは絵を描くことが好きな高校生のユー・シンホェイ。大学生から頼まれた看板を描いたことで政治犯と断じられたわけですが、気の弱い少女という風情の彼女の目を通して、恐怖政治下の台湾の「白色テロ」の時代を描写しています。ジェンダー平等の視点から作品を撮り続けてきたゼロ・チョウ監督が、自国の先人が多くを語らない暗い時代の中、懸命に生きる女性たちにフォーカスした作品。パー

 

(2022年、監督・脚本/ゼロ・チョウ、脚本/ウー・ミンシュアン、原作/ツァオ・シンロン、製作総指揮/ヤオ・ウェンチー、主題歌/ツァオ・ヤーウェン)

流麻溝十五号

 


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