6月に劇場鑑賞の作品、2本立て記事が続きます。1本目の映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』は、『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』の名匠アレクサンダー・ペイン監督が、『サイドウェイ』でもタッグを組んだポール・ジアマッティを主演に迎えて描いた作品。劇場は伏見ミリオン座(シニア会員1,200円)。

2本目の映画『天安門、恋人たち』は、『サタデー・フィクション』のロウ・イエ監督が、1989年の天安門事件を背景に、自由と民主化を求める学生たちの青春と人生、男女の愛の変遷を描いた作品。中国国内では上映禁止、日本では2008年に公開。今回はデジタル版による上映。センチュリーシネマ(10ポイント獲得の無料鑑賞)。グッド!

 

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ

『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』公式サイト

 

以下は映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』公式サイトに記載の紹介ストーリー(一部)です。

 

1970年冬、ボストン近郊にある全寮制のバートン校。クリスマス休暇で生徒と教師のほぼ大半が家族と過ごすなか、生真面目で融通が利かず、生徒からも教師仲間からも嫌われている考古学の教師ハナム(ポール・ジアマッティ)は、家に帰れない生徒たちの“子守役”を任命される。DASH!


学校に残ったのは、勉強はできるが家族関係が複雑なアンガス・タリー(ドミニク・セッサ)。食事を用意してくれるのは寮の料理長メアリー・ラム(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)。メアリーは一人息子のカーティスをベトナムで亡くしたばかり。
息子と最後に過ごした学校で年を越そうとしている。――

 

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ

 

生真面目で皮肉屋で学生や同僚からも嫌われている教師ハナムと、母親が再婚したために休暇の間も寄宿舎に居残ることになった学生アンガス、寄宿舎の食堂の料理長として学生たちの面倒を見る一方で、自分の息子をベトナム戦争で亡くしたメアリーという3人。立場も境遇も異なる3人が、疑似家族のように過ごす2週間が描かれます。

 

クリスマスの日。ボストンへ行きたいと願うアンガスに対し、始めは反対していたハナム先生だが、メアリーに説得され「社会科見学」としてボストン行きを承諾する。古本市、ボーリング場、映画館など、ボストンの街を楽しむ2人ですが、実はアンガスにはボストンで秘めた計画が…。休暇明け、それが“発覚”して大問題になります。

 

一人息子をベトナム戦争で亡くしたばかりのメアリー。離婚した両親との関係で悩みつつ“自立”をめざすアンガス。そして、ハナム先生にも誰にも語ってない“秘密”が過去にあった…。それぞれに自暴自棄になってもおかしくない状況ですが、3人はどこかで支え合いながら“解決”の道へ歩を進めます。ドラマの舞台が1970年の冬という設定ですが、映像の雰囲気やドラマの仕立てもどこか懐かしい「70年代」的です。パー

 

(2023年、監督/アレクサンダー・ペイン、脚本/デヴィッド・ヘミングソン、撮影/アイジル・ブリルド、編集/ケビン・テント、音楽/マーク・オートン)

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ

 

 

 

                                  

 

天安門、恋人たち

『天安門、恋人たち』公式サイト

 

以下は映画『天安門、恋人たち』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。

 

1987年、家族と恋人のいる故郷を離れ、中国東北地方から北京の大学に入学する美しい娘ユー・ホン。そこで彼女は運命の恋人チョウ・ウェイに出会う。学生たちの間には自由と民主化を求める声が高まり、キャンパス内では新たな息吹を感じさせる。

 

そんな恋に落ちた2人は狂おしく愛し合い、そして激しくぶつかり合う。しかし1989年6月4日天安門事件を境に、2人は離ればなれになってしまう。チョウ・ウェイはベルリンへ脱出、ユー・ホンは国内各地を転々としながら仕事や恋人を変え生活している。数年後、心の中ではお互いを忘れることができない2人が再会を果たすが…

 

天安門、恋人たち 天安門、恋人たち

 

学生たちの間で自由と民主化を求める声が高まっていた1987年の中国・北京。故郷の東北地方から北京の大学に入学したユー・ホンは、そこで運命の恋人チョウ・ウェイと出会う。やがて恋に落ちた2人は狂おしく愛し合い、激しくぶつかり合う。しかし、1989年6月4日の天安門事件を境に、2人は離ればなれになってしまう。ドンッ

 

チョウ・ウェイは友人と共にベルリンへ逃れ、ユー・ホンは国内各地を転々とし、仕事や恋人を変えながら生活していく。そして数年後、互いを忘れることができずにいた2人は再会を果たしますが…。恋愛ドラマの常道ですが、過ぎ去った過去を取り戻すことはできません。学生運動の高まりと共に2人の関係は濃密になり、やがて天安門事件により、その関係は切り裂かれる。その“傷口”が癒えていないという印象です。

中国国内ではタブーとなる天安門事件を扱っており、若い男女の過激なSEX描写もあることから上映禁止になり、ロウ・イエ監督にも5年間の表現活動禁止処分が下されという。製作された2006年には、第59回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され国際的には高く評価されている、中国映画には珍しい「R18+」作品。パー

 

(2006年、監督・脚本/ロウ・イエ、脚本/メイ・フォン、イン・リー、撮影/ホァ・チン、美術/リュウ・ウェイシン、音楽/ペイマン・ヤズダニアン)

天安門、恋人たち

 


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