映画「ドル3部作 4K」公式サイト

 

「ドル3部作 4K」と題した特集上映は、1960年代の半ばから70年代半ばまでの約10年間に500本近くが作られたスパゲッティ・ウエスタンと称されたジャンルの中で、主演クリント・イーストウッド、監督セルジオ・レオーネ、音楽エンニオ・モリコーネの出世作となった作品3本。マカロニ・ウエスタンの傑作といわれる3本です。

 

今回データを見ると、『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』はそれぞれ1年ごとに製作されています。年を経るほどに作品のスケールが大きくなり、上映時間も長くなる。私の見たのは『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』の2本。ミッドランドスクエアシネマ(シニア当日1,300円×2)。グッド!

 

夕陽のガンマン

『夕陽のガンマン』(1965年、監督・脚本/セルジオ・レオーネ、脚本/ルチアーノ・ビンチェンツォーニ、音楽/エンニオ・モリコーネ)

 

大悪党エル・インディオ(ジャン・マリア・ヴォロンテ)が脱獄し、1万ドルの賞金が懸けられた。インディオ一家を追う2人の賞金稼ぎ、若きモンコ(クリント・イーストウッド)とモーティマー大佐(リー・ヴァン・クリーフ)は商売敵だったが、一家全員の賞金山分けを条件に手を組むことに。しかし大佐には別の目的があった…。音譜

 

『荒野の用心棒』で世界中にマカロニ・ウエスタンのブームを巻き起こしたセルジオ・レオーネ監督と主演のクリント・イーストウッド、音楽のエンニオ・モリコーネが再結集した第2弾。フラッシュバックとパンフォーカス撮影を駆使したスタイルで、2人の賞金稼ぎの共闘と友情をスタイリッシュに活写する西部劇アクションです。

 

イーストウッドのカッコ良さは前作よりも際立つ印象ですが、本編では彼と組んで行動するリー・ヴァン・クリーフの役どころと風格のある演技が、何より強い印象を残します。エル・インディオを狙うクリーフ演じる大佐の真の目的は、流れるオルゴール音の哀切な調べと共にやがて明らかになり、ラストの対決へと向かうのです。パー

 

夕陽のガンマン

 

                                  

 

続・夕陽のガンマン 地獄の決斗

『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』(1966年、監督・脚本/セルジオ・レオーネ、撮影/トニーノ・デリ・コリ、音楽/エンニオ・モリコーネ)

 

南北戦争下、賞金稼ぎのブロンディ(クリント・イーストウッド)とお尋ね者のトゥコ(イーライ・ウォラック)は、いかさまを仕組んでは巻き上げた賞金を山分けにしていた。ある時、瀕死の南軍兵士から軍資金20万ドルの隠し場所を訊き出した二人はその地に向かう途中、運悪く北軍の捕虜になってしまう。そして捕虜収容所長のエンジェル・アイズ(リー・ヴァン・クリーフ)も20万ドルの行方を追っていた…。DASH!

 

アメリカの南北戦争下を舞台にした、セルジオ・レオーネ版『戦場にかける橋』ともいうべき3時間に及ぶ大作だが、原題は “いい奴、悪い奴、汚い奴” というふざけたタイトル。“善玉”ブロンディと“卑劣漢”トゥコ、そこに“悪玉”エンジェルが加わり、大金を巡って繰り広げる三つどもえの争奪戦を描いた大作マカロニ・ウェスタンです。

 

本編のクライマックスとなるのが「サッドヒル墓地」ですが、そのスペインのロケ地を探し出す映画ファンを捉えたドキュメンタリー映画を5年前に見ています(『サッドヒルを掘り返せ』)。作品では、派手なアクションと共にコメディ色も備えた本編の魅力を伝えていました。本編はモリコーネの音楽も強烈な印象を残す一編です。パー

 

続・夕陽のガンマン 地獄の決斗

 


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