私の映画備忘録のブログ記事、まだしばらくは3月スクリーン鑑賞の映画が続きます。鑑賞日は異なりますが、いずれも伏見ミリオン座で見た作品です。1本目の映画『ペナルティループ』は、『人数の町』の荒木伸二監督が『街の上で』『市子』の若葉竜也を主演に据えて、オリジナル脚本で撮り上げたタイムループ・サスペンス。
2本目の映画『漫才協会 THE MOVIE 舞台の上の懲りない面々』は、漫才協会に所属する芸人たちの魅力、悲喜こもごもの姿を追ったドキュメンタリー。漫才協会の会長も務めている「ナイツ」の塙宣之が初監督作品として手掛け、ナレーションを小泉今日子と「ナイツ」土屋伸之が担当。伏見ミリオン座（シニア会員1,200円×２）。
以下は映画『ぺナルティループ』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。
岩森淳(若葉竜也)が朝6時に目覚めると、時計からいつもの声が聞こえてくる。岩森は身支度をして家を出て、最愛の恋人・砂原唯(山下リオ)を殺めた溝口登(伊勢谷友介)を殺害し、疲労困憊で眠りにつく。翌朝目覚めると周囲の様子は昨日のままで、溝口もなぜか生きている。そしてまた今日も、岩森は復讐を繰り返していく――。
岩森淳は素性不明の男・溝口に恋人の唯を殺されてしまう。自らの手で溝口に復讐することを決意した岩森は、綿密な計画を立てて殺害を実行するが、翌朝目覚めると周囲の様子は昨日とまったく同じで、なぜか殺したはずの溝口も生きている…。
目覚めのアラーム・ガイダンスは「おはようございます。6月6日、月曜日。晴れ。今日の花はアイリス。花言葉は「希望」です。」。このフレーズと共にリフレインされる6月6日。目覚めるたびに時間が昨日に戻っていることに気づいた岩森は、戸惑いながらも復讐を繰り返すのですが、何度殺してもまた6月6日に戻ってしまいます。
作品のタイトルが『ペナルティループ』ですから、近未来的なタイムループ作品との予測はつきます。恋人を殺された男の復讐ドラマで、その復讐の殺人が何度も何度も繰り返されることになる。殺され続ける敵役の苦痛はたしかに“ペナルティ”といえるものですが、殺し続ける側も疲弊してきます。2人の交流は喜劇的でもあります。
（2024年、監督・脚本／荒木伸二、撮影／渡邉寿岳、照明／水瀬貴寛、音響／黄永昌、美術／杉本亮、編集／早野亮、音楽／渡邊崇）
『漫才協会 THE MOVIE 舞台の上の懲りない面々』公式サイト
以下は映画『漫才協会 THE MOVIE 舞台の上の懲りない面々』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。
浅草フランス座演芸場東洋館（通称：東洋館）を活動拠点に、漫才協会に所属する芸人たちが連日舞台に立ち続けている。事故で右腕を轢断し、舞台復帰に向けてリハビリに励んでいる大空遊平。39年間コンビとして活躍し、相方を亡くしてもなおピン芸人として舞台に立ち続けるホームランたにし。離婚後も同居を継続し、コンビで舞台に立ち続けるはまこ・テラこ。結成3年の若手コンビ・ドルフィンソングなど、幅広い世代の芸人たちの横顔をカメラが追う。
さらにナイツの師匠でもあり、最後まで舞台に立ち続けることにこだわった漫才協会名誉会長・内海桂子への思いなど、漫才協会に集った芸人たちの過去、現在、そして未来が描かれる。
浅草フランス座演芸場東洋館（通称：東洋館）を活動拠点に、連日多くの芸人たちが舞台に立ち続けている社団法人・漫才協会。2023年12月現在、124組、215名が所属する漫才協会の芸人たちから、ナイツ、U字工事をはじめ、青空球児・好児、おぼん・こぼんといったレジェンド芸人、錦鯉などのテレビで人気の芸人らが登場します。
合わせて事故で右腕を失いながらも舞台復帰に向けてリハビリに励む者、39年間コンビを組んだ相方を亡くしてもなおピン芸人として舞台に立ち続ける者、離婚後もコンビで舞台に立ち続ける者、結成3年の若手コンビなど、協会に所属する幅広い世代の芸人たちを捉えていきます。さらに協会外からも爆笑問題、サンドウィッチマンらが登場しますが、テレビやネットの影響力と共に笑いの“伝承”を考えさせられます。
（2024年、監督／塙宣之（ナイツ）、ナレーション／小泉今日子、土屋伸之（ナイツ）、題字・お目付役／高田文夫、エンディングテーマ／ザ・ハイロウズ）
