ようやく3月に劇場鑑賞の作品になりました。なるべく2本立ての記事で先へ進もうと思います。本日の1本目の映画『落下の解剖学』は、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で最高賞のパルムドールを受賞したヒューマンサスペンス。メガホンを取ったのは、これが長編4作目となるフランスのジュスティーヌ・トリエ監督。


2本目の映画『ソウルメイト』は、香港のデレク・ツァン監督が手掛けた『ソウルメイト 七月と安生』を、韓国・済州島に舞台を移してリメイクした韓国映画です。幼い頃からの無二の親友だった2人の少女のすれ違いや絆を、切なくも温かく描いた友情の物語。劇場はミッドランドスクエアシネマ2(シニア当日1,300円×2)。グッド!
 

『落下の解剖学』公式サイト

 

以下は映画『落下の解剖学』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。

 

人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラに殺人容疑が向けられる。目


現場に居合わせたのは、視覚障がいのある11歳の息子だけ。証人や検事により、夫婦の秘密や嘘が暴露され、登場人物の数だけ<真実>が現れるが──。

 


人里離れた雪山の山荘。視覚障がいをもつ11歳の少年が血を流して倒れていた父親を発見し、悲鳴を聞いた母親が救助を要請するが、父親はすでに息絶えていた…。当初は転落死と思われたが、その死には不審な点も多く、前日に激しい夫婦ゲンカをしていたこともあり、妻である人気作家のサンドラに夫殺しの容疑がかけられる。パンチ!

 

息子に対して必死に自らの無罪を主張するサンドラだったが、事件に至るまでの様々な状況が明らかになっていく中で、仲睦まじいと思われていた家族像とは裏腹の、夫婦の間に隠された秘密や嘘が露わになっていく。容疑者として法廷で“晒し者”のような状態になるサンドラの姿を見ていて、この女性はタフだなと思った私です。

 

大きな括りでいえば法廷劇のドラマなのでしょう。ただ、裁判が結審してミステリー的なカタルシスが得られるようなドラマではないです。真実がどのようなものかではなく、証人として出廷した11歳の息子が“何”を選択したかということが映し出されます。フランスという国では、子供であっても自立した個人として扱われます。パー

 

(2023年、監督・脚本/ジュスティーヌ・トリエ、脚本/アルチュール・アラリ、撮影/シモン・ボーフィス、美術/エマニュエル・デュプレ)

 

 

 

                                  


ソウルメイト

『ソウルメイト』公式サイト

 

以下は映画『ソウルメイト』公式サイトに記載の紹介ストーリー(一部)です。

 

公募展で大賞に選ばれた「作者・ハウン」という記載だけで応募された絵画。そこに描かれていたのは、高校生のミソだ。ギャラリーの担当者から、ハウンとコンタクトを取りたいと連絡を受けたミソだが、ハウンとは幼い頃に遊んだだけの仲だと語る。ハウンのブログにはミソとの深い関係が綴られているにも関わらず…。

 

ミソとハウンは小学生からの大親友。性格も価値観も育ってきた環境も正反対だが、唯一の共通点は絵を描くのが好きなことだった。ずっと一緒に生きていくと約束する2人だったが、17歳の夏、ハウンに恋人ジヌができたことで少しずつ気持ちがすれ違っていく。そんな中、ミソは済州島を離れてソウルで暮らすことを決意。しかし、ソウルでの暮らしは精神的にも肉体的にも過酷だった。―― あせる

 

ソウルメイト ソウルメイト

 

生きていくだけで必死な日々を過ごしていたミソだが、ハウンには絵の勉強をしながら旅をしていると嘘の手紙を送っていた。それから5年が経ち、再会を果たした2人は釜山旅行に出掛ける。久しぶりに2人で過ごす時間に気持ちが昂るも、価値観の違いによって大喧嘩になり、それを機に、大の仲良しだった2人は疎遠になってしまう。DASH!

 

2人が喧嘩に至る背景には、ハウンの恋人となる青年ジヌの存在も影響しています。愛情表現に臆病なハウンのことを思いやり、二人の仲を取り持つのが“男前”な性分のミソです。その素直な行動力に魅せられ、ジヌの心にはミソへの想いがあるのです。

 

主人公ミソを演じるのはドラマ「梨泰院クラス」のヒロイン役でブレイクしたキム・ダミ。映画しか見ない私にとっては『The Witch 魔女』の“魔女”役が強烈なイメージとして残っています。この映画では、表向きは自由奔放で明るく振る舞う一方、複雑な内面を抱える役柄を、高校時代から大人の女性に至るまで見事に演じています。パー

 

(2023年、監督/ミン・ヨングン、脚本/カン・ヒョンジュ、撮影/カン・グヒョン、美術/オ・フンソク、音楽/モグ)

ソウルメイト

 


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