3月も半ばを過ぎましたから、いつも通り当月前半の劇場鑑賞の映画のまとめです。3月の前半に見た映画は以下の6本で、最近にはない“低調”な日々ですが、これは母親の三回忌の法要とそれに伴って孫との遊びで週末を過ごしたから。映画よりも大事なものもあるわけです…。本日のブログ記事は、岐阜に“プチ遠征”して見た山根成之監督の『パーマネント・ブルー 真夏の恋』。ロイヤル劇場(回数券5,000円④)。グッド!

 

 @ミッドランドスクエアシネマ2

『ソウルメイト』(2023年、監督/ミン・ヨングン)

『落下の解剖学』(2023年、監督/ジェスティーヌ・トリエ)

『マッチング(2024年、監督/内田英治)

『52ヘルツのクジラたち(2024年、監督/成島出)

 @ミッドランドスクエアシネマ

『ゴールド・ボーイ』(2024年、監督/金子修介)

 @シネマスコーレ

『火だるま槐多よ』(2023年、監督/佐藤寿保)

 

パーマネント・ブルー 真夏の恋

 

舞台は瀬戸内海の島々の緑が、夏の太陽に映えて一段と美しい愛媛県のとある漁港。夏休みを迎えた少年(佐藤祐介)は、偶然に浜で倒れている若い女(秋吉久美子)と出会う。顔色が悪く、身なりも汚ない女に関わりたくないと最初は素通りするが、病人かもしれないと思い直して、旅館業を営む自宅へ連れ帰り介抱をします。DASH!

 

少年の父親(岡田英次)の鷹揚な性格もあり、やがて女は少年の旅館で働くようになります。同じ頃、内ゲバ殺人事件の犯人が今治あたりに潜伏しているとの情報で、警察の捜査が開始されたことを少年は知ります。彼は女がその事件に関わっていることを確信しており、彼女を何とか逃がそうと自分がよく知る島の洞窟へ導きます。

 

少年に黙ってついて来た女ですが、彼の純真な心にほだされるように心を通わすようになり、二人は結ばれます。この島を出て二人で暮しを始めようと約束をし、少年は懸命に行動を開始しますが、彼が再び島に戻った時には彼女の姿はそこにない…。汗

 

 

1970年代の映画にこだわりのある私としては、この時期の松竹の監督・山根成之の作品群があまりに過小評価されている気がしてなりません。ソフト化や配信サービスを頼る映画ファンではありませんが、もう少し何とかならないものでしょうか。郷ひろみと秋吉久美子の共演作など、できればもう一度作品を見てみたいのですが…。目

 

今回は岐阜のロイヤル劇場でのフィルム上映で本編が鑑賞できたわけですが、あらためてデータを見ると、この映画の公開日は「1976年9月23日」となっています。この時期の私は、劇中の佐藤佑介よりも、もう少し深刻な受験生であったはず。本編を劇場鑑賞したのは、大学に入ってからの名画座(昔の文芸坐?)だったと思います。

 

二十歳を前にした私の鑑賞の動機は、やはり女優・秋吉久美子のスクリーン映像を見たいというのが一番だったかもしれません。40数年ぶりのスクリーン鑑賞となった今回。主人公の少年の未熟さや至らなさをそのまま受けとめ、二十歳前に見た時よりも心に傷みが残るような気分でした。失ってしまったものがわかるからかな…。パー

 

(1976年、監督/山根成之、脚本/石森史郎、ジェームス三木、原作/素九鬼子、撮影/坂本典隆、美術/横山豊、音楽/来生たかお、編集/富宅理一

パーマネント・ブルー 真夏の恋

 


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