7月に“名古屋シネマテーク”以外で見た映画の記事が続きます。本日は韓国映画の2本立て記事ですが、1本目の映画『告白、あるいは完璧な弁護』は、密室殺人の容疑をかけられたIT企業の社長が事件の真相を追う姿を予測不能な展開で描いたサスペンス・スリラーです。劇場はミッドランドスクエアシネマ2(シニア当日1,200円)。
 

2本目の映画『小説家の映画』は、韓国の名匠ホン・サンス監督の新作映画。『あなたの顔の前に』でもホン・サンス監督と組んだベテラン女優イ・ヘヨンと、監督の公私にわたるパートナーであるキム・ミニがW主演し、偶然の出会いから始まる二人の女性の友愛を描いています。伏見ミリオン座(10ポイント獲得の無料鑑賞)。グッド!

 

告白、あるいは完璧な弁護

『告白、あるいは完璧な弁護』公式サイト

 

以下は映画『告白、あるいは完璧な弁護』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。

 

IT企業社長ユ・ミンホ(ソ・ジソブ)の不倫相手キム・セヒ(ナナ)が密室のホテルで殺された。事件の第一容疑者となったミンホは潔白を主張し、100%無罪を勝ち取る敏腕弁護士ヤン・シネ(キム・ユンジン)を雇い事件の真相を探り出す  ―  。

 

そこで以前に起きた1つの交通事故がセヒの殺人に関係しているかもしれないと告白し、事件の再検証がはじまるが…。錯綜する2つの事件と証言。その真実は誰のためのものなのか。欲望に隠された〈衝撃の事実〉に辿り着いたとき、切ない“痛み”があなたを襲う。爆弾

 

告白、あるいは完璧な弁護

 

IT企業の社長ユ・ミンホの不倫相手であるキム・セヒが、ホテルの密室で殺害された事件。第一容疑者となったミンホは犯行を否認し、敏腕弁護士ヤン・シネを雇って事件の真相を探り始める。完璧な弁護を望むミンホは、この事件以前に起きた交通事故がセヒの殺害に関係しているかもしれないと、弁護士に告白を始めますが…。メラメラ

 

容疑者の告白と完璧な弁護をめざす弁護人のやり取りは、マスコミを逃れるように人里離れた別荘で執り行われます。事件の真相を求めるユ・ミンホ、そして弁護士のヤン・シネもまた異なる方向で“真相”にたどり着くことをめざしている感じです。

 

映画は、依頼者と弁護人という関係が次第に変容していくドラマといえます。そして雪の舞い始めた山深い別荘という密室が、サスペンスに満ちた空間へと変わっていきます。細部に粗さはありますが、なかなか面白い作品でした。内容の記述に踏み込み過ぎるとネタバレになるような作品です。どうぞ劇場でご鑑賞くださいませ。パー

 

(2022年、製作/リアライズピクチャーズ、監督・脚本/ユン・ジョンソク)

告白、あるいは完璧な弁護

 

 


                                


小説家の映画

『小説家の映画』公式サイト

 

以下は映画『小説家の映画』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。

 

長らく執筆から遠ざかっている著名作家のジュニ(イ・ヘヨン)が、音信不通になっていた後輩を訪ね、ソウルから離れた旅先で偶然出会ったのは、第一線を退いた人気女優のギルス(キム・ミニ)。音譜

 

初対面ながらギルスに興味を持ったジュニは、彼女を主役に短編映画を撮りたい、と予想外の提案を持ち掛ける。かつて名声を得ながらも内に葛藤を抱えたふたりの思いがけないコラボレーションの行方は……。

 

小説家の映画


著名な小説家でありながら長らく執筆から遠ざかっている主人公の小説家ジュニ。音信不通になっていた後輩を訪ねるため、ソウルから離れた閑静な町・河南市へやってきます。そこで偶然に出会うことになる元人気女優のギルスに興味を抱くことに。何となく食事を共にし、お酒を飲みながらウダウダと時間を過ごすのはいつも通り。あせる

 

やがて、ジュニはギルスを主演に短編映画を制作したいと提案を持ち出します。小説の世界から映像の世界へと踏み出すのは、ある種の“冒険”だと思いますが、そのあたりの内面的な葛藤など、まったく意に介さない演出ぶりです。かつて成功と人気を得ていた2人には、いずれも現状に対する不満や不安はあるような感じですが…。

 

映画の終盤に展開するのは、2人が思いがけなくコラボレーションをすることになった映画の試写。それは主演のギルスのために行われた試写ですが、特に賞賛をされるような場面もなく、ゆるい日常のように綴られる。これがホン・サンス流かな。パー
 

(2022年、監督・脚本・製作・撮影・編集・音楽/ホン・サンス)

小説家の映画

 


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