この秋に公開の注目作2本ですが、いずれも上映時間が2時間半を越える“長尺”です。私のブログでは“2本立て”の記事でコンパクトにまとめておこうと思います(笑)。1本目の映画『最後の決闘裁判』は、リドリー・スコット監督がアカデミー脚本賞の受賞作『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』以来のタッグとなるマット・デイモンとベン・アフレックによる脚本を映画化した歴史ミステリー。久しぶりに出かけた109シネマズ名古屋(シニア当日1,200円)。

 

2本目の映画『DUNE デューン 砂の惑星』は、『ブレードランナー2049』『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がかつてデヴィッド・リンチ監督によって映画化されたフランク・ハーバートのSF小説の古典を、新たに映像化したSFスペクタクル。本編だけでは大掛かりなドラマは終わりません…。ミッドランドスクエアシネマ(シニア当日1,200円+ドルビー500円)。グッド!

 

最後の決闘裁判

『最後の決闘裁判』公式サイト

 

以下は映画『最後の決闘裁判』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。

 

中世フランス──騎士(マット・デイモン)の妻マルグリット(ジョディ・カマー)が、夫の旧友(アダム・ドライバー)に乱暴されたと訴えるが、彼は無実を主張し、目撃者もいない。​真実の行方は、夫と被告による生死を賭けた“決闘裁判”に委ねられる。

 

それは、神による絶対的な裁き─勝者は正義と栄光を手に入れ、敗者はたとえ決闘で命拾いしても罪人として死罪になる。そして、もしも夫が負ければ、マルグリットまでもが偽証の罪で火あぶりの刑を受けるのだ。 果たして、裁かれるべきは誰なのか?

 

最後の決闘裁判

 

1386年、百年戦争さなかの中世フランスを舞台に、実際に執り行われたフランス史上最後の決闘裁判を基にした「実話」がベース。騎士カルージュの妻マルグリットが、夫の旧友ル・グリに乱暴されたと訴えるが、目撃者もおらず、ル・グリは無実を主張。真実の行方は、二人の生死を懸けた決闘裁判に委ねられる。映画のオープニングはその決闘シーンからです。DASH!

 

決闘裁判の勝者は正義と栄光を手に入れ、敗者は罪人として死罪になる。しかも、この裁判の場合、もし夫が負ければ妻のマルグリットも偽証の罪で火あぶりの刑を受けることになるのです。カルージュとル・グリの死闘を固唾を飲んで見守るのは、誰よりもマルグリットですが、そのシチュエーションを含めて裁判を見届ける観衆の好奇心も高まりを見せます。

 

映画の構成としては、カルージュとマルグリット、そしてル・グリの視点から裁判に至る経緯が綴られる。そこで黒澤明の映画『羅生門』との類似性を捉えた記事も読みましたが、本編で起きている事件について、三者の回想にズレはほとんどありません。時代がかった中世の男達の対立のドラマではなく、ヒロインの決意のドラマとして見るべき映画と感じました。パー

 

(2021年、監督/リドリー・スコット、脚本/ニコール・ホロフセナー、ベン・アフレック、マット・デイモン、原作/エリック・ジェイガー、撮影/ダリウス・ウォルスキー)

最後の決闘裁判

 

 

 

                                        

 

DUNE デューン 砂の惑星

『DUNE デューン 砂の惑星』公式サイト

 

以下は映画『DUNE デューン 砂の惑星』の宣伝チラシに記載の紹介ストーリーです。

 

時は10190年、宇宙帝国の皇帝からの命令で、ポール(ティモシー・シャラメ)とアトレイデス一族は〈砂の惑星デューン〉へと移住する。ところが、それは恐るべきワナだった! 今までデューンを治めてきた凶暴なハルコンネン家と皇帝が手を結び、民衆から敬愛され勢力を広げつつあるアトレイデス一族を一気に滅亡させようとしていたのだ。

 

〈砂の惑星〉で父(オスカー・アイザック)を殺されたポールは、一夜にして全宇宙から命を狙われる存在になってしまう。そこに現れる謎の先住民族、フレメン。果たして、フレメンは敵か味方か? 巨大生物サンドワームが襲い来るその星で、ポールは全宇宙の未来のために立ち上がるのだが…。パンチ!

 

DUNE デューン 砂の惑星 DUNE デューン 砂の惑星

 

映画の舞台は、人類が地球以外の惑星に移住し、宇宙帝国を築いている西暦10190年という設定です。“皇帝”と呼ばれるような為政者がいて、その権力者が愚かな人物という点では14世紀のフランスを舞台にした『最後の決闘裁判』と、この未来社会はさほど大きな違いはありません。本編の宇宙支配の構図そのものが、中世ヨーロッパをなぞっている印象です。

 

通称「デューン」と呼ばれる砂漠の惑星アラキスは抗老化作用を持つ香料メランジの唯一の生産地であり、そこを支配すれば莫大な利益を得ることができる。しかし、この惑星を領地として与えられたアトレイデス家に待っていたのは、メランジの採掘権を持つハルコンネン家と皇帝が結託した陰謀。父である公爵を殺されたポールは容赦のない追撃を受けますが、母のジェシカ(レベッカ・ファーガソン)と共に何とかフレメンの居住する場所にたどり着きます。

 

貴種流離の主人公の“王子”ポールを演じるのはティモシー・シャラメ。彼には未来を視る特殊能力が備わっているという設定で、本編でも先住民族のフレメンと共に戦闘に身を投ずる場面が織り込まれていました。しかし、彼が父親や一族の復讐に乗り出すのは“次作”以降のこと。その復讐譚のドラマは、果たして“三部作”くらいで大団円を迎えるのでしょうか。パー

 

(2021年、監督・脚本/ドゥニ・ヴィルヌーヴ、脚本/ジョン・スパイツ、エリック・ロス、原作/フランク・ハーバート、撮影/グレイグ・フレイザー、音楽/ハンス・ジマー)

DUNE デューン 砂の惑星

 


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