レ・ミゼラブル

『レ・ミゼラブル』公式サイト

 

三池崇史監督の映画『初恋』に続いて、刈谷日劇で連続鑑賞したのは第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞したフランス映画『レ・ミゼラブル』。JRと名鉄を乗り継いて出向けば、定期券の有効区間以外で千数百円がかかりますから、根が貧乏性ゆえに鑑賞作品は1本きりではなく、2本連続鑑賞が基本条件です。今回はそれがピタリとはまった刈谷行きです。

 

映画はビクトル・ユゴーの小説「レ・ミゼラブル」で知られ、現在は犯罪多発地区の一部となっているパリ郊外のモンフェルメイユを舞台に、現代社会が抱えている闇をリアルに描いたドラマです。モンフェルメイユ出身で現在もその地に暮らすラジ・リの初長編監督作品で、アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートもされました。刈谷日劇(シニア当日1,000円)。グッド!

 

レ・ミゼラブル

 

以下は映画『レ・ミゼラブル』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。

 

パリ郊外に位置するモンフェルメイユ。ヴィクトル・ユゴーの小説「レ・ミゼラブル」の舞台でもあるこの街は、いまや移民や低所得者が多く住む危険な犯罪地域と化していた。犯罪防止班に新しく加わることになった警官のステファン(ダミアン・ボナール)は、仲間と共にパトロールをするうちに、複数のグループ同士が緊張関係にあることを察知する。

 

そんなある日、イッサ(イッサ・ペリカ)という名の少年が引き起こした些細な出来事が大きな騒動へと発展。事件解決へと奮闘するステファンたちだが、事態は取り返しのつかない方向へと進み始めることに……。爆弾

 

レ・ミゼラブル レ・ミゼラブル

 

パリ郊外に位置するモンフェルメイユの警察署。犯罪防止班に新しく加わることになった地方出身のステファンを軸にして物語は進みます。知的で自制心のあるステファンは、未成年に対して粗暴な言動をとる気性の荒いクリス(アレクシス・マネンティ)、警官である自分の力を信じて疑わないグワダ(ジェブリル・ゾンガ)とともに担当地域のパトロールを開始します。DASH!

 

勤務を始めたばかりのステファンですが、モンフェルメイユの街に居住する複数のグループが緊張関係にあることを知ることになります。それよりも職場の先輩であるクリスとグワダの横暴な振る舞いに納得がいかない。やがてイッサという名の少年が引き起こした些細な出来事から事態は取り返しのつかない大きな騒動へと発展し、3人を窮地に陥れることになる。

 

警官が及ぼす市民への暴力行為とその映像は、最近のアメリカ社会でも大きな問題になっています。本編でもその決定的な瞬間が偶然にドローンによる撮影がなされたことで、ドラマは大きく振幅していきます。人種や民族間の不寛容が描かれるていくのかと思っていたら、それは世代間の不寛容と対立へと進みます…。ヒリヒリとすような痛みを残す映画でした。パー

 

 

(2019年、監督・脚本/ラジ・リ、脚本/ジョルダーノ・ジェデルリーニ、アレクシス・マネンティ、撮影/ジュリアン・プパール、編集/フローラ・ボルピエール)

レ・ミゼラブル

 


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