世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ

『世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』公式サイト

 

『アンダーグラウンド』『オン・ザ・ミルキー・ロード』の名匠エミール・クストリッツァ監督が、南米ウルグアイの第40代大統領で、質素な暮らしぶりから「世界で最も貧しい大統領」とも称されたホセ・ムヒカを捉えたドキュメンタリー。ちょっと長いタイトルの『世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』を名演小劇場で見ました(シニア会員1,100円)。

 

営業を再開してからの初めての劇場鑑賞でしたが、ちょうど前年度の会員カードのスタンプもいっぱいになりましたから会員の更新も済ませました。これでシネマスコーレ、名古屋シネマテーク、伏見ミリオン座・センチュリーシネマ、そして名演小劇場と今年度の会員更新を終えたわけで、あとは公開される作品を見るのみです。休業後の名演小劇場は、場内の座席に“使用不可”の目印を特につけてはおりません(本編の鑑賞時の観客は20名ほどでした)。あせる

 

世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ

 

以下は映画『世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ公式サイトに記載の作品紹介文のコピーです。

 

収入の大半を貧しい人々のために寄付し、職務の合間にはトラクターに乗って農業に勤しむ。風変わりだけど自然体で大統領という重責を担った、南米ウルグアイの第40代大統領ホセ・ムヒカ。「世界で一番貧しい大統領」と全世界から注目を浴びるようになったのは、2012年のリオデジャネイロでのスピーチだった。クラッカー

 

まん丸な体とやさしい瞳のムヒカから放たれたのは、環境危機を引き起こしている真の原因は、消費至上主義であるという鋭くも真っ当な指摘。経済発展は必ずしも人類の幸福に結びついておらず、むしろ経済格差が広がり続ける現状を憂い、怒り、よりよい未来に向けて行動を起こせと呼びかけたのだ。このスピーチは世界中に感動を与え、ムヒカは2013年、14年とノーベル平和賞にノミネート、日本でも多数の本が出版され2016年には初来日を果たした。


世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ

 

収入の大半を貧しい人々のために寄付し、質素でありながらも心豊かな暮らしを実践してきたホセ・ムヒカ。国民のより良い生活のために自己犠牲をいとわず、予想外の政策を打ち出す姿に「世界でただ1人腐敗していない政治家だ」と直感したクストリッツァ監督は、2014年から撮影を開始し、大統領の任期を満了する2015年3月までムヒカの姿をカメラに収めます。映画


映像作品としての『世界でいちばん貧しい大統領』は、大統領に就任する以前の若き日のムヒカの紹介も、限られた映像の中で行っています。極貧の家庭に育ち、左翼ゲリラとして権力と戦う行動に出る青年時代。そのため13年にも及ぶ勾留生活を送ることとになる。45歳に投獄生活から解放され、政治活動を始めるのですが、その良きパートナーとなるのが夫人。

 

夫であるムヒカの退任後には、副大統領も務めているルシア・トポランスキー。元大統領とは一回りほど年の差がありますが、このムヒカ夫人もまた“闘争”の人といえます。作品の終盤は大統領退任を迎えるムヒカを捉えますが、国民から多くの喝采を浴びる姿よりも、夫人と何気なく触れ合う夫婦の佇まいが印象的です。『愛と闘争の男』の副題が腑に落ちます。パー

 

 

(2018年、監督・脚本/エミール・クストリッツァ、撮影/レオナルド・エルモ、編集/スベトリック・ザッチ)

世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ

 


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