名古屋駅西のシネマスコーレで2本の映画を連続鑑賞したのは、翌日からは営業を中止するという4月12日(日)のこと。タイプの異なる新作の日本映画2本ですが、『踊ってミタ』は過疎化が進む町の住民たちが“踊り”によって再生していく姿を、ほのぼのとしたタッチで描いたドラマ。『性の劇薬』は男同士の過激な監禁・SM・調教を描いた電子BLコミックを、R18+指定で実写映画化した刺激的(?)な作品です。シネマスコーレ(シニア会員1,000円×2)。グッド!

 

踊ってミタ

『踊ってミタ』公式サイト

 

以下は映画『踊ってミタ』公式サイトに記載の紹介ストーリー(一部)です。

 

スマホひとつで誰もが発信できる時代。東京で映像作家の夢破れた三田(岡山天音)は、春野山町役場シティプロモーション課で働いていた。深刻な過疎化、観光資源なし、あるのは名物・干し芋と自然だけ。イケてるクリエイターとはあまりにもかけ離れたド田舎で、三田は現状を認められないまま腐っていた。

そんな折、町を活性化しろとの町長・丸山(中村優一)の命令で観光動画を制作することになる。「最高にかっこいい映像作るしかねぇだろ!」 しかし意識は高いがセンスはゼロの三田。見かねた同僚の真鍋(武田玲奈)の提案により“踊ってみた”動画作成をスタート! だが、期限はたったの2週間。―― カチンコ

 

踊ってミタ 踊ってミタ

 

集まった踊り手は、真鍋の妹で金髪ヤンキーのミネタ(横田真悠)、盆踊りが大好きな外国人ダリ(えんどぅ)、そしてパラパラを踊るお爺ちゃん(ルー大柴)とその孫(川原瑛都)の4人だけ。さえないメンツに気落ちする三田は、ご当地アイドルの元メンバー・古泉ニナ(加藤小夏)が町にいることを知り、加入を迫りますが「変態」と罵られ、冷たくあしらわれてしまいます。DASH!

 

まとまらないメンバーに町長の無茶ぶり、町の人にも白い目で見られる中、それでも三田の奮闘により撮影は進みます。しかし突然、町全体を揺るがすネット大炎上事件が起き、町長は辞職することに。その責任を問われた三田はついにブチ切れ、動画制作を真鍋に押し付けてシティプロモーション課から逃げ出します。やがてシティプロモーション課の解体をめざす新町長からイベント“踊ってみた”を生配信し、1万人の同時視聴の達成を厳命される…。

 

それまではいかにもパッとしない存在の岡山天音が演じる三田ですが、本気になった彼は自らステージに立って踊ることを決意する。そんな三田と共に踊ることになる真鍋。この若い二人の恋模様というのが、見どころのひとつといえます。また、加藤小夏が演じる元アイドルの女子高生が鬱屈した生活から、再び夢を取り戻して踊るようになる。こちらが望んだ以上のハッピーエンドに思えますが、ウイルス禍の暗いご時世、こんな映画もいいのかな(笑)。パー

 

(2020年、監督・脚本/飯塚俊光、撮影/伊藤俊介、照明/田中充、録音/池田知久、美術/安藤秀敏、音楽/40mP、加藤史崇、小島一郎)

踊ってミタ

 

                                  

 

性の劇薬

『性の劇薬』公式サイト

 

以下は映画『性の劇薬』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。

 

「俺のせいで、すべてが無くなった…」 完璧な人生から転落したエリートサラリーマンの桂木(渡邊将)は、絶望のさなか酔った勢いで飛び降り自殺をはかる。 「捨てるなら…その命、俺に寄こせ!」 突然現れた謎の男・余田(北代高士)に助けられるのだが、それは恐ろしい監禁調教生活のはじまりだった… メラメラ

 

性の劇薬 性の劇薬

 

それまで歩んできた完璧な人生から滑り落ちたエリートサラリーマンの桂木。絶望の末に、酔った勢いで飛び降り自殺をしようとしますが、そこへ現れた謎の男・余田に「捨てるならば、その命を俺に寄こせ」と言われて、気を失ったまま拘束されます。目覚めて気がつけば、丸裸でベッドに縛り付けられた状態。そこから男が男に行う恐ろしい調教生活が始まります。あせる


その昔、日活ロマンポルノなどにも監禁調教・SMプレイをメインに据えた作品はありました。最初は“いやよ!”と激しく拒絶していた女優が、男(たち)の調教後には自ら前のめりになって性の深淵に進み出していく…。多くはそんな展開パターンだったように思います。この映画『性の劇薬』は男が男の肉体を蹂躙していきますから、男の私にとっては身の縮むような不思議な気分(汗)。上映後の場内には、若い女性が独りで鑑賞に来ている様子もありました。

 

原作は水田ゆきによる累計販売数100万ダウンロードを超える大ヒットBLコミック。男が男に施す調教の性描写がスクリーンに大写しになりますから、かなり刺激的な作品です。ただ、調教を終えた後は主人公は完全に解放され、再び生きていく気持ちになる。「性」によって生の価値を取り戻すのです。見終えた後は、意外なほどピュアな恋愛映画に思えました。パー

 

(2020年、監督・脚本・編集/城定秀夫、原作/水田ゆき、撮影/飯沼栄治、照明/守利賢一、録音/高島良太、音楽/林魏堂)

性の劇薬

 


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