いよいよ「緊急事態宣言」が発動される雲行きですが、エンタメ業界には大きな打撃になるのは間違いないです。努力と工夫で営業を続けてきたミニシアターや名画座の置かれた苦しい状況はネットでも伝わってきます。家族から顰蹙を買いながらも、私にとっては「不要の外出」ではないと強弁していましたが、そんな“言い訳”が通用することもなくなりそうな情勢です。

 

新作がことごとく公開延期になっている伏見ミリオン座で、すでに見た2本のブログ記事。映画『ふたりのJ・T・リロイ』はクリステン・スチュワートとローラ・ダーンの共演作。『ドミノ 復讐の咆哮』『アンタッチャブル』のブライアン・デ・パルマ監督が、北欧デンマークと東欧アルメニアを舞台に描いたサスペンス映画です。伏見ミリオン座(シニア会員1,100円×2)。グッド!

 

ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏

『ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏』公式サイト

 

以下は映画『ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏』公式サイトに記載のコピーと紹介ストーリーです。

 

ハリウッドをも巻き込んだ“壮大な仕掛け”ビックリマーク

50ドルで雇われたティーンエイジャーが、突然文壇のカリスマに!?

 

サンフランシスコ。親元を離れたサヴァンナ(クリステン・スチュワート)は、兄のパートナーで作家のローラ(ローラ・ダーン)と出会う。ローラは自分の小説をJ・T・リロイという架空の美少年名義で出版、ベストセラーになっていた。そんなローラに頼まれ、最初は遊び半分で男装し、J・Tに扮するサヴァンナ。やがて小説の映画化が決まり、ハリウッドやカンヌで大勢の観衆の前に出るうちに、J・Tとして出会った相手に本気で恋してしまうが……。爆弾

 

ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏 ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏

 

美少年作家としてアメリカの文壇に登場し、またたく間に時代の寵児となったものの、実は2人の女性が作り上げた架空の作家だったことから一大スキャンダルとなったJ・T・リロイにまつわる事件を描いた本編。娼婦として生きる母と息子を描いた映画『サラ、いつわりの祈り』の原作者として知られ、その才能と美貌から多くのセレブを魅了していくJ・T・リロイです。メラメラ

 

しかし、後にローラという女性が50ドルで雇った女性サヴァンナに、思いつきでリロイを演じさせていたことが明らかになり、リロイが架空の人物であると判明します。映画はこの事件の顛末を、クリステン・スチュワート演じるサヴァンナの視点から描いていきます。ローラの言われるままにリロイを演じ続けることの不安や不満から喧嘩もしますが、その関係は続きます。

 

ローラの操り人形に過ぎなかったサヴァンナが、ひとりで歩き出そうとする展開にはスリリングな面もあります。見方を変えれば、彼女を翻弄するローラを演じるローラ・ダーンのキャラの立ち方が半端ではないです。個人的には、アカデミー助演女優賞を受賞したNetflix映画『マリッジ・ストーリー』の弁護士役よりも、この映画の屈折した作家役の方が印象深いです。パー

 

(2018年、監督・脚本/ジャスティン・ケリー、原作・脚本/サバンナ・クヌープ、撮影/ボビー・ブコウスキー、編集/アーロン・I・バトラー、音楽/ティム・クバスノスキー)

ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏

 

                                                 

 

ドミノ 復讐の咆哮

『ドミノ 復讐の咆哮』公式サイト

 

以下は映画『ドミノ 復讐の咆哮』公式サイトに記載のコピーと紹介ストーリーです。

 

デンマーク・コペンハーゲンで起こった殺人事件。
やがてそれは、警察、CIA、ISISが複雑に絡む 巨大な国際テロへと変貌していく―

 

デンマーク・コペンハーゲンの刑事クリスチャン(ニコライ・コスター=ワルドー)とラース(ソーレン・マリン)は、市内パトロール中にある殺人事件に遭遇。クリスチャンは、殺人犯タルジ(エリック・エブアニー)を取り押さたが、隙を衝かれた際に同僚ラースが重傷を負う。さらには謎の男たちにタルジを連れ去られてしまう。DASH!

 

拳銃の不携帯というミスでラースを危険に晒したクリスチャンだったが、自身への失望と怒りから、上司からの謹慎処分を無視、同僚の女刑事アレックス(カリス・ファン・ハウテン)と共に元特殊部隊員の過去を持つタルジを追う。その頃、米国CIAの男・ジョー(ガイ・ピアース)らに拉致されたタルジは、家族の命と引き換えに、ある危険なミッションを命じられていた―。

 

ドミノ 復讐の咆哮 ドミノ 復讐の咆哮

 

最初はコペンハーゲンの市内で起きた、夫婦の諍いらしきケンカの通報で始まります。現場に急行したデンマーク市警の刑事クリスチャンとラースは、殺人事件の犯人を取り押さえることになりますが、隙をつかれてラースが重傷を負い、さらには謎の男たちに犯人を連れ去られてしまいます。クリスチャンは自身のミスによって、大切な相棒ラースを失うことになります。あせる

 

上司から言い渡された謹慎処分を無視し、新たにタッグを組むことになった女性刑事のアレックスと共に犯人を追うクリスチャン。やがて事件は過激派組織ISISやアメリカのCIAも絡む、巨大な国際テロ事件の計画へとつながっていくわけです。そのタイトルに従えば、倒れていくドミノ牌は次第に大きくなっていくのですが、「復讐の咆哮」の表現は理解しがたいですね(汗)。

 

個人的に大きな見せ場と感じたのは、2シーンあります。最初は犯人を追跡して屋根から犯人ともども落下してしまうシーン。そして終盤のスペインの闘牛場でのテロ計画をめぐる攻防シーンです。どちらの場面もハラハラドキドキするような演出ですが、いつか見たような既視感がありました。そういえばデ・パルマ監督はヒッチコック映画を愛してやまない監督でした。パー

 

(2019年、監督/ブライアン・デ・パルマ、脚本/ペッター・スカブラン、撮影/ホセ・ルイス・アルカイネ、美術/コーネリア・オット、ビル・パンコウ、音楽/ピノ・ドナッジオ)

ドミノ 復讐の咆哮

 


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