今年の元日に出かけた映画館は伏見ミリオン座。ここでの連続鑑賞が、今年の“鑑賞始”となりました。1本目の映画『スペインは呼んでいる』は、イギリス人俳優スティーヴ・クーガンとイギリスを代表するコメディアンのロブ・ブライドンが本人役で共演し、2人が繰り広げるグルメ取材の旅をユーモアたっぷりに描くロードムービー、「グルメトリップ」シリーズの新作です。

 

2本目の『THE UPSIDE 最強のふたり』は、日本でも大ヒットを記録したフランス映画『最強のふたり』のハリウッド・リメイク版。スラム街出身で職もなく、妻子にも見放された主人公デルは、全身麻痺で車椅子生活を送る大富豪フィリップの介護人として働くことに。やがて二人の間に不思議な友情めいたものが生まれる…。伏見ミリオン座(シニア会員1,100円×2)。グッド!

 

スペインは呼んでいる

『スペインは呼んでいる』公式サイト

 

以下は映画『スペインは呼んでいる』公式サイトに記載の紹介ストーリー(一部)です。

 

イギリスの人気コメディアンで俳優のスティーヴ・クーガンは、ニューヨーク・タイムズからスペイン中を旅して書くグルメ記事の連載依頼を受ける。スティーヴは前回のイタリアへの旅にも同行してくれた旧友のロブ・ブライドンを誘う。今回の旅はスペインの北部から地中海に面するマラガまで約1,000マイルを南下する予定だ。

サンタンデールに到着後、ふたりは世界屈指の美食の街サン・セバスチャンから25キロほど西にあるゲタリアで地元の海産物を味わう。食事をしながらふたりはスティーヴのガールフレンドの事、執筆している本、そして50代の自分たちの近況について話しながらも、ミック・ジャガーやマイケル・ケインなどのモノマネ合戦も忘れない。――
 DASH!

 

スペインは呼んでいる スペインは呼んでいる

 

本編は『スティーヴとロブのグルメトリップ』、『イタリアは呼んでいる』に続くヒットシリーズの第3弾。私は前作の『イタリアは呼んでいる』を劇場鑑賞していますから、作品のコンセプトは変わらず、スティーヴとロブの旅する場所がイタリアからスペインに変わっただけだろうと予測していました。それでも見て面白いと思うのは、やはり“お国柄”が異なるからでしょうか。

 

グルメ取材でスペインにやって来たスティーヴとロブ。カミーノ・デ・サンティアゴの巡礼ルート、世界遺産の街クエンカ、イスラム文化の色濃く残るグラナダなどの観光名所を巡り、極上の料理やワインを堪能する。スペイン各地の知る人ぞ知るレストランで舌鼓を打ち、宿泊はすべてパラドールと呼ばれる古城や修道院を改装したホテルというリッチなロードムービー。

 

正直いえば、映像で美食のメニューを見せられても興の乗らない私です(汗)。個人的には本編の面白さは、2人が繰り広げる大スターのモノマネやウィットに富んだアドリブ会話の数々にあります。マーロン・ブランド、アンソニー・ホプキンス、ミック・ジャガー、デヴィッド・ボウイら、モノマネの対象がビッグですから、日本人の私にもわかりやすい。ですので、スペインを観光興味で見ることもできれば、スティーヴとロブの話芸を楽しむこともできる映画といえます。パー

 

(2017年、監督/マイケル・ウィンターボトム、撮影/ジェームズ・クラーク、衣装/アリソン・ルイス、編集/マグス・アーノルド、ポール・モナハン、マーク・リチャードソン)

スペインは呼んでいる

 

                                                 

 

THE UPSIDE 最強のふたり

『THE UPSIDE 最強のふたり』公式サイト

 

以下は映画『THE UPSIDE 最強のふたり』公式サイトに記載のコピーと紹介ストーリー(一部)です。

 

スラム街出身の無職の男と
全身麻痺の大富豪住む世界の違うふたりが出会い、
奇跡の友情が生まれる彼らがたどり着く <人生のUPSIDE>とは?

 

スラム街出身で無職、妻と息子にも見放されたデル(ケヴィン・ハート)は、ハンディキャップを持つ大富豪フィリップ(ブライアン・クランストン)の介護人として働くことになる。秘書のイヴォンヌ(ニコール・キッドマン)を始め周囲は、キャリアも教養もなくお調子者のデルを雇うことに反対する。だが、お互いに一人の人間として接し、刺激し合う二人は忘れていた充実した日々に満たされていく。しかしフィリップの心には、誰にも言えない秘密があった。そんなある日、ふたりを揺るがす出来事が起きてしまう。―― 爆弾

 

THE UPSIDE 最強のふたり THE UPSIDE 最強のふたり

 

秘書のイヴォンヌをはじめフィリップの周囲の人々は、キャリアも教養もなく、お調子者のデルを雇うことに否定的。そんな周囲の反対をよそに、フィリップはデルの採用を即決します。そこには人生を儚んでいるフィリップの内面が透けて見えますが、職を得たデルはマイペースでフィリップと接していく。遠慮ないデルとのやり取りから、次第に心を心を通わすようになる二人。

 

フランスで2011年の興行No.1を獲得し、ヨーロッパ各国そして日本でも大ヒットを記録した『最強のふたり』のハリウッド・リメイク版。「全米初登場1位!オリジナル版200倍の大ヒット‼」とアメリカ本国では大ヒットしたという触れ込みです。ヒットしたオリジナル作品があるから、リメイク作もヒットは確実に思えますが、映画の興行は一筋縄ではいかない世界でもあります。あせる

 

フランスのオリジナル版に大きくアレンジを加えられているのは、主人公デルの妻子を持つ家庭環境を描いていること。フィリップと出会ったことで、デルの妻や息子との関係も良い方向に転じていく。そして、このリメイク版では“秘書役”でのニコール・キッドマンの起用。地味な役に大物女優を配しているのが意外でしたが、ラストに至って腑に落ちる展開でした。パー

 

(2019年、監督/ニール・バーガー、脚本/ジョン・ハートメア、オリジナル脚本/エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ、撮影/スチュアート・ドライバーグ)

THE UPSIDE 最強のふたり

 


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