1月の後半に劇場鑑賞した作品へ、1月中に到達することができました(嬉)。“2本立て”によるブログ記事で、少しペースがアップした感じになっています。脇道に逸れずに鑑賞映画の記事だけに専念すれば、鑑賞日から近い日にちに記事をアップできそうな気もしてきました。でも、少しくらいは寄り道をしながら、映画備忘録は綴っていきたい…そのようにも思っています。
週末の金曜日に名古屋駅前で2本の映画を連続鑑賞しました。最初に見たのは久しぶりのインド映画『バーフバリ 王の凱旋』。伝説の戦士バーフバリの愛と復讐の物語を描いてインド映画史上歴代最高興収を達成し、日本でもロングランヒットを記録した『バーフバリ 伝説誕生』の完結編となる続編です。前作は未見なのですが、インド映画の誘惑で鑑賞することに。
続いて見たのは、ダコタ・ファニングが言葉を発することのできないヒロインを演じた『ブリムストーン』。時代と信仰に翻弄されたひとりの女性の生きざまを描いた作品は、西部劇でありサスペンス風でもあります。劇場はいずれもミッドランドスクエアシネマ2(『バーフバリ 王の凱旋』は8ポイント獲得での無料鑑賞、『ブリムストーン』は会員レイトショー料金1,100円)。
以下は映画『バーフバリ 王の凱旋』のチラシに記載のコピーと紹介ストーリーです。
大叙事詩「マハーバーラタ」から生まれた、映画史上空前の吉祥開運ムービー
数奇な運命に導かれた伝説の戦士バーフバリ。
三代に渡る壮大なドラマが、想像を遥かに超えた興奮と感動のフィナーレを迎える
マヒシュマティ王国の王に指名されたアマレンドラ・バーフバリ(プラバース)は、クンタラ王国の姫デーヴァセーナ(アヌシュカ・シェッティ)と恋に落ちる。だが、王位継承争いに敗れた従兄弟のパラーラデーヴァ(ラーナー・ダッグバーティ)は邪悪な策略で王の座を奪い取り、さらにバーフバリと生まれたばかりのその息子の命をも奪おうとする…。
父バーフバリはなぜ殺されたのか? 母デーヴァセーナはなぜ25年もの間、鎖に繋がれていたのか? 自らが伝説の王バーフバリの子であることを知った若き勇者シヴドゥ(プラバース/二役)は、マヘンドラ・バーフバリとして、暴君パラーラデーヴァに戦いを挑む
本編の冒頭には前編『バーフバリ 伝説誕生』の内容がダイジェストで紹介されていて、前作を未見の私としては有り難かったのですが、本編が始まるとダイジェスト紹介とかなり“ダブリ感”がある(汗)。この『バーフバリ 王の凱旋』の物語構成は大半が回想譚になっていて、前作の映像なども巧妙に使いまわしている感じがします。映画好きは踊らされているのかな。
自らが伝説の英雄バーフバリの息子であることを知るシヴドゥ。そこに至るのは映画がかなり進んでからです。彼の父親アマレンドラは、王位継承争いに敗れたバラーラデーヴァ側の陰謀により王位を奪われることになりますが、そのあたりの経緯で気になったのは“国母”と崇められるシヴァガミの愚かな判断です。彼女は自身の子であるバラーラデーヴァの悪意にまったく気づいていない。最後にその一命を賭けて、アマレンドラの息子シヴドゥを守るのですが…。
25年の時を経て、すべてを知ったシヴドゥはマヘンドラ・バーフバリを名乗り、圧政を敷く暴君バラーラデーヴァと対決し、母親デーヴァセーナを自由にしようとする。物語の展開にはご都合主義のところも見受けられますが、大掛かりな戦闘シーンやアクションはハリウッドの大作映画とは異なる味わい。正月気分の中で見るには、格好のアクション映画に思えます。
(2017年、監督・脚本/S.S.ラージャマウリ撮影/K.K.センディル・クマール、音楽/M.M.キーラヴァーニ、美術/サブ・シリル)
以下は映画『ブリムストーン』のチラシに記載のコピーと紹介ストーリーです。
その罪を罰するため、男はどこまでも女を追い詰める。
女はどこまでも抗い戦い続ける ― 愛する者を守るために。
小さな村で年の離れた夫と2人の子供と暮らす美しい女性・リズ(ダコタ・ファニング)。ある事情で言葉を発することはできないものの、村では助産婦として頼られる存在。夫の連れ子である長男は少し反抗的だが、概ね幸せに暮らしていた。しかしある日、村にやって来た一人の男の存在が、彼女の人生を一変させる。
男は鋼のような肉体と信仰心を持つ牧師(ガイ・ピアース)だった。「汝の罪を罰しなければならない」男にそう告げられたリズの脳裏に壮絶な過去がよぎる。そして彼女は、家族に身の危険が迫っていることを伝えるのだが…。果たしてリズの過去に秘められた“大罪”とは
やがて彼女の家に撃ち込まれた一発の銃弾。それは愛と暴力と信仰を巡る、恐るべき物語の始まりを告げる――
この映画は予告編を何度か見て、劇場での鑑賞は逃さないでいようと思っていました。作品を見終えた正直な感想としては、少しばかり予測していた映画とは異なり、戸惑いがあります。他のブロガーさんへのおすすめは「??」としておきます。開拓時代の西部を舞台にした映画ですが、サスペンス的な雰囲気も色濃く、ネタバレになる決定的な“事実”は書けません。
小さな村で年の離れた夫と2人の子どもたちと穏やかに暮らしている女性リズ。言葉を発することができない身の上ですが、彼女の前に一人の牧師が現れたことから、物語は彼女の過去へ過去へと遡っていきます。やがて彼女が言葉を失うことになった経緯も明かされますが、かなり壮絶なシーンです。宗教的な背景は理解できませんが、暗澹たる気分になる映画です。
個人的には幼い子供への暴力や生命の危険が描かれる映画が苦手ですから、そこに綺麗にハマってしまう映画です(汗)。牧師役のガイ・ピアースの熱演は印象に強く残りますが、「汝の罪を罰しなければならない」と彼がリズに告げる言葉は、本当は彼自身に向けられなければならない言葉。積極的なおすすめではないですが、暗い気分に浸りたいときはどうぞ(笑)。
(2016年、監督・脚本/マルティン・コールホーヴェン、撮影/ロジェ・ストファーズ、編集/ヨープ・テル・ブルフ、音楽/ジャンキー・XL)