「ジャン=ピエール・メルヴィル監督特集上映」公式サイト

 

昨年12月に劇場鑑賞した18本の映画のうち11本の作品が今年に持ち越されました。この11本の映画の記事をブログにアップしないと、私にとっては本当の意味で“年が明けた”ことにならないのかもしれません(汗)。新作映画を公開後の早いタイミングでブログにアップされる映画好きのブロガーさんからすれば、完全に周回遅れの“ロートル・ランナー”の趣きです。あせる

 

まずは名古屋シネマテークで特集上映されたジャン=ピエール・メルヴィルの映画『仁義』です。特集上映では7本のメルヴィル作品が上映されましたが、結局、スクリーン鑑賞したのは代表作の『仁義』一本のみ。この作品の印象が良ければ『影の軍隊』(1969年)の上映には出向いたかもしれませんが、スルーしました。名古屋シネマテーク(会員当日1,200円)。グッド!

 

仁義

 

以下は『ジャン=ピエール・メルヴィル監督特集上映』公式サイトに記載の映画『仁義』に関する作品紹介の文章です。

 

刑務所帰りのコレー(アラン・ドロン)は、店で買ったばかりの車のトランクに脱獄犯ボーゲル(ジャン・マリア・ボロンテ)が隠れているのを発見。互いに相手の素性を察知した2人はスナイパーのジャンセン(イヴ・モンタン)を仲間に加え宝石店襲撃を企てるが…。爆弾

 

クールな美貌のアラン・ドロン、野性美溢れるジャン・マリア・ボロンテ、アル中でやさぐれた風情を熱演するイヴ・モンタンら豪華三大スターの個性を最大限に活かしたフィルム・ノワールの傑作。テールフィンの大きいアメリカ車、たばこの煙が漂うナイトクラブ等、メルヴィルのアメリカ映画趣味が沈んだ色調のカラー映像で描写され、男たちの野望と挫折のドラマが見るものの胸を熱くする。

 

仁義

 

メルヴィル監督の未見だった代表作の『仁義』ですが、深作欣二監督の『仁義なき戦い』を先に見ている日本人の私としては、この邦題にまず「??」の状態でした。物語の軸となるのは刑務所を出所したばかりのアラン・ドロン、そして護送中に脱走したジャン・マリア・ボロンテ

の二人。そこに射撃の凄腕を買われて元警官のイヴ・モンタンが悪事に手を貸すのです。パンチ!

 

ドロンとボロンテの間にはお互いを助け合うような“友情”めいた雰囲気がありますが、モンタンの関わりは独り“プロフェッショナル”な雰囲気を漂わせています。ドロンが出所前に看守から聞いていた高級宝石店への強盗を決意し、それが実際に行われる際のサスペンスが、私にとっては一番の見どころでした。その場におけるモンタンの仕事ぶりにも感心させられました。

 

厳重な防犯設備を見事に破って、高額な宝石をことごとく奪っていく3人です。宝石店での強奪は大成功ですが、彼らが手に入れた“戦利品”は闇のルートではさばけないほど価値と物量がある。あせる計画人のドロンですが、その売買ルートに警察もワナを仕掛けるのです―。見事に宝石強盗の犯罪をやり遂げた男たちが、あまりにもあっけなく散っていく終盤の展開。画像の暗さもがありますが、モンタンの亡くなり方など“死んだの?”っていう感じでした。パー

 

 

『仁義』(1970年、監督・脚本/ジャン=ピエール・メルヴィル、製作/ロベール・ドルフマン、撮影/アンリ・ドカ、音楽/エリック・ド・マルサン)

仁義

 


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