ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走

『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』公式サイト

 

大学生の頃はフランス語の授業が苦手で、よく授業をサボって映画を見に行っていたものです。それでもこの『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』という邦題を見れば、おそらくフランス産のコメディという推測はつくわけで、たまに出ていた授業もまったくの無駄にはなっていないようです(汗)。40年ほど前の記憶は、ときに苦い感情とともに蘇えることがあります。あせる


夏休みのバカンスでドライブ旅行に出かけた一家5人。整形外科医の父トムが購入したばかりの自慢の新車は、最新の自動制御システムを搭載しているのがウリですが、高速道路の走行中にいとも簡単に故障してしまう。家族の車は暴走する“密室”となり、その車内では日頃のうっ憤を晴らすような騒動が起き続けます。伏見ミリオン座(鑑賞料金は会員1,000円)。

 

ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走

 

以下は映画『ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走』公式サイトに記載のコピーと紹介ストーリー(?)です。

 

アカデミー賞製作スタッフが贈る

ハートフル“走る密室”コメディ!

 

待ちに待った夏休み! コックス一家は“未来のシステム”搭載の新車で、バカンスへと旅立った。ところが、出発してまもなく自慢のシステムがあっさり故障、車は時速160キロでハイウェイを大暴走! 極限状態の中で、次々と明かされていく〈驚愕の秘密〉に家族は崩壊ブレイク寸前! 向かう先には人類史上最大の渋滞が─ビックリマーク
 

夏休みになり、整形外科医である父トム(ジョゼ・ガルシア)、妊婦である母ジュリア(カロリーヌ・ヴィニョ)、一風変わった9歳の娘リゾン(ジョゼフィーヌ・キャリーズ)、やんちゃな7歳の息子ノエ(スティラノ・ルカイエ)のコックス一家4人は、祖父ベン(アンドレ・デュソリエ)を連れてバカンスに行くことに。最新システムを搭載した真っ赤な新車“メドゥーサ”で出発するが、その直後、ブレーキが効かなくなってしまう。一家の車は時速160kmで高速道路を暴走し続ける。叫び

 

ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走

 

暴走する車内のパニック状態の中、家族の秘密が次々に露見するという仕立てですが、その中心になるのはトムとジュリアの夫婦の問題…という感じです。整形外科医として今は商売繁盛で金を稼いでいるトムですが、精神科医のジュリアにはまったく頭が上がりません。その臨月を迎えているジュリアとの間で、浮気問題がトラブルの車中で大きな議論になります。パンチ!

 

また、トムの父親である“おじいちゃん”ベンですが、物語における「トラブルメーカー」とでもいうべき役どころで、コックス一家の様々な危機を見事に演出していきます。老いてもなお“運命の人”を求めている純粋ワガママな存在で、実は車の故障が起きる直前に一人の女性を車の後部に隠して乗せている…。これからは問題児ではなく“問題ジジイ”の時代なのかも(笑)。

 

とはいっても、一編の映画は暴走する車中だけの描写では持ちません。追跡する警察官とそれを指揮する警察署長、車を販売した能天気なカーディーラー、トムが施術した患者、トラブルに巻き込まれて愛車を破損され追跡を繰り返す男など、様々な人物の登場と行動がこの映画の笑いを増長します。笑いの要素をふんだんに取り込んでノンストップで描き出す一方で、高速道路を疾走する暴走車のアクションに手抜きのないことに大いに感心しています。 パー

 

 

(2016年、監督・脚本/ニコラ・ブナム、脚本/フレデリック・ジャルダン、ファブリス・ロジェ・ラカン、撮影/アントワーヌ・マルトー、音楽/ミカエル・トルディマン)

ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走

 

ボン・ボヤージュ 家族旅行は大暴走

 


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