映画秘宝 オールタイム・ベスト10

 

映画を見つつ、映画に関連した書籍もなるべく読むようにしています。今年の6月に発行された「映画秘宝オールタイム・ベスト10」(映画秘宝EX究極決定版/洋泉社MOOK)は、その155名の参加者の投票の集計結果への興味よりも、155名それぞれの作品選出の個性的を越えた“我が道をゆく”内容(?)に感心しきりの状態でした。おそらく私のブログにお越しになる方も、この“身勝手”をテンコ盛りにしたようなMOOK本を購入された方はいるはず。ニヤニヤ

 

55点の持ち点で集計された結果、今回のベスト10の上位は①『悪魔のいけにえ』(1974年)、②『ゾンビ』(1978年)、③『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015年)、④『狂い咲きサンダーロード』(1980年)、⑤『ブレードランナー』(1982年)となっています。イチャモンをつけるつもりはありません(汗)。私が個人的な「ベスト10」の選者の中で気になったのは――

 

入江悠(P32)、岡本英郎(P64)、快楽亭ブラック(P66)、鈴木義昭(P150)、直井卓俊(P182)、樋口尚文(P215)、町山智浩(P222)、森達也(P227)あたりです。還暦が近い私自身と世代が近いのかもしれませんが、映画をセレクトする嗜好に近しいものを感じます。

 

                   カチンコ

 

それで“踊る阿呆に、見る阿呆…”ではありませんが、私もこの「オールタイム・ベスト10」をセレクトすべく一念発起したわけです。私の場合、映画秘宝の編集部よりも少し厳格にルールというか、自分の中での決め事を定めました(昭和のオヤジらしい性分かもしれません…)。

  選出する映画について

 ・映画館あるいはホールなどでスクリーン鑑賞した作品

 ・シリーズ全体でのチョイスはNG(ダーティハリーも寅さんも、選ぶなら単品)

 ・1監督1作品限り

 ・日本映画/外国映画の区分なしで、枠数などへの配慮はしない

 ・特に順位はつけない(持ち点55とすれば、各作品5.5ということです) 

 

したがって、以下の記載の順番は作品の製作年度順です。あれこれ考えながら10本を選ぶのは、それはそれで面白かったです。明日になれば、この10本のうちの何本かは入れ換えたくなるかもしれしれません。ただ、ブログ上で「私の“オールタイム・ベスト10”」を更新するとしたら、それは必ず「7月25日」にしようと決めています。これも私の中の“ルール”です。パー

 

A・清作の妻(1965年、監督/増村保造)

▲ここ数年、若尾文子さんの出演映画をかなり見ましたが、今のところこの映画が“マイベスト文子映画”です。増村保造監督らしい情念のドラマ。メラメラ

 

B・けんかえれじい(1966年、監督/鈴木清順)

▲戦時に向かう不穏な空気の中、ケンカに明け暮れ、恋愛というより“性欲”に悩む純情男のキロク。このモノクロ映画は“昭和”を表象する作品に思えます。

 

C・八月の濡れた砂(1971年、監督/藤田敏八)

▲学生の頃、東京の名画座で1日に3度見たことがある。何気ないシーンが記憶の底に貼りついている、そんなノスタルジー映画。八月を迎えると無性に見たくなります。

 

D・約束(1972年、監督/斎藤耕一)

▲1970年代にテレビ放映で見たきりの“こがれた”映画でした。数年前に銀座シネパトスのショーケン特集でスクリーン鑑賞が実現。そのシネパトスもすでに閉館です。汗

 

E・ペーパー・ムーン(1973年、監督/ピーター・ボグダノヴィッチ)

▲この映画『ペーパー・ムーン』からは劇場公開時にリアルタイムの鑑賞をしています。高校時代に鑑賞し、映画を見ることが大好きになった私の“原点映画”の一本。

 

F・祭りの準備(1975年、監督/黒木和雄)

▲黒木和雄監督の作品は“戦争レクイエム”四部作が有名ですが、私としては中島丈博のオリジナル脚本を映像化した本編。これもまた“原点映画”の一本です。あし

 

G・青春の殺人者(1976年、監督/長谷川和彦)

▲親殺しをテーマにした長谷川和彦の大胆なデビュー作。自ら殺めた両親を浜辺で幻視するシーンで、水谷豊が流す涙が印象的でした。

 

H・タクシー・ドライバー(1976年、監督/マーティン・スコセッシ)

▲ロバート・デ・ニーロとジョディ・フォスターの名前を覚えた、マーティン・スコセッシ監督の出世作。ベトナム戦争の後遺症がいまだ記憶に新しい時代の映画。パンチ!

 

 I・グロリア(1980年、監督/ジョン・カサヴェテス)

▲商業映画をほとんど撮っていないジョン・カサヴェテス監督の日本の地方都市でも公開されたメジャー作品。細君であるジーナ・ローランズが実にカッコいいです。!!

 

J・ミリオンダラー・ベイビー(2004年、監督/クリント・イーストウッド)

▲映画館から遠ざかっていた時期ですが、このイーストウッドの監督作品はしっかり劇場で鑑賞しています。尊厳死をテーマにしながら、独特の抒情が漂う作品です。

 

 

オマケ/ベストガイ…原田芳雄 グッド!

原田芳雄

 

 

オマケ/ベストガール…若尾文子 ドキドキ

若尾文子

 

 


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