横山秀夫の同名ミステリーを佐々部清監督が映画化した『半落ち』
(2004年)。日本アカデミー賞の最優秀作品賞と最優秀主演男優賞
(寺尾聰)に輝いた、いわば佐々部監督の「出世作」をあらためてDVD
で見直した。脚本は田部俊行と佐々部監督の共同執筆である。![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
アルツハイマー病を患う妻(原田美枝子)を自宅で殺害したと、現役の
警部・梶聡一郎(寺尾聰)が自首してくる。県警捜査一課の強行犯指導
官・志木(柴田恭兵)の取り調べに対し、素直に犯行を認める梶。しかし、
彼が犯行から自首するまでには2日間の「空白」があった。
なぜ梶は最愛の妻を殺した後、後追い自殺もせずに2日後に自首をし
てきたのか。謎の2日間について無言を貫く梶に対し、県警の幹部は
誘導尋問により捏造した事実で「2日間」を構成し、嘱託殺人として処
理しようとする。そんな中、事件はマスコミによりリークされる。
空白の「2日間」について、梶の目撃情報が寄せられる中、彼が東京の
歌舞伎町に向かっていたことがわかる。しかし、警察の調書の捏造を暴
こうとした地方検察庁の佐瀬(井原剛志)の行動も、検察と県警の「取引」
により封印される。梶は私選弁護人・植村(國村隼)とともに法廷へ。
映画ではこの後、歌舞伎町へ向かった目的を探るべく個人的に捜査を行
う志木や、スクープ記事を狙う女性新聞記者・中尾洋子(鶴田真由)の調
査により、梶の取った行動の真相が明らかになっていく。しかし、結局、梶
は裁判を通しても「2日間」の行動の真意は自供しないのだ、、、![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/234.gif)
私は映画を見る以前に、横山秀夫の原作を読んでいたので、梶が妻の後
を追い自殺しなかったことに違和感はなかったが、この映画を初めて見た
場合、そのあたりの理由がストンと胃に落ちるのだろうか。白血病による子
供の死、ドナー登録から骨髄移植、その有効期限の意味など、映画の描き
方だけでは、梶が自殺を思いとどまる「理由」は理解できないのではないか。
おそらくこの映画が公開されて数年後、骨髄バンクのドナーの年齢は50歳
から55歳に上限は変更されたはず。私はドナーの登録をして20年近くにな
るが、お声がかかったことは今のところない。まもなく提供したくても提供で
きない年齢に達するが、献血だけは続けようと真面目に思っています。
横山秀夫の原作の映画化は、この作品の他に『出口のない海』(2006年)、
『クライマーズ・ハイ』(2008年)とあるが、うち2作は佐々部清の監督作品。
この6月にはテレビで好評だった『臨場』の劇場版が、同じく内野聖陽の主
演で公開される。監督・橋本一の新作、必ず劇場へ見に行きますから
6月公開『臨場・劇場版』
(2004年、監督・脚本/佐々部清、脚本/田部俊行、原作/横山秀夫、音楽/寺嶋民哉)
(2004年)。日本アカデミー賞の最優秀作品賞と最優秀主演男優賞
(寺尾聰)に輝いた、いわば佐々部監督の「出世作」をあらためてDVD
で見直した。脚本は田部俊行と佐々部監督の共同執筆である。
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
![半落ち](https://stat.ameba.jp/user_images/20120511/15/iwashima555/7e/f2/j/t02200313_0449063811966961629.jpg?caw=800)
アルツハイマー病を患う妻(原田美枝子)を自宅で殺害したと、現役の
警部・梶聡一郎(寺尾聰)が自首してくる。県警捜査一課の強行犯指導
官・志木(柴田恭兵)の取り調べに対し、素直に犯行を認める梶。しかし、
彼が犯行から自首するまでには2日間の「空白」があった。
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/029.gif)
なぜ梶は最愛の妻を殺した後、後追い自殺もせずに2日後に自首をし
てきたのか。謎の2日間について無言を貫く梶に対し、県警の幹部は
誘導尋問により捏造した事実で「2日間」を構成し、嘱託殺人として処
理しようとする。そんな中、事件はマスコミによりリークされる。
![半落ち](https://stat.ameba.jp/user_images/20120511/15/iwashima555/88/02/j/t02200144_0593038811966961631.jpg?caw=800)
空白の「2日間」について、梶の目撃情報が寄せられる中、彼が東京の
歌舞伎町に向かっていたことがわかる。しかし、警察の調書の捏造を暴
こうとした地方検察庁の佐瀬(井原剛志)の行動も、検察と県警の「取引」
により封印される。梶は私選弁護人・植村(國村隼)とともに法廷へ。
映画ではこの後、歌舞伎町へ向かった目的を探るべく個人的に捜査を行
う志木や、スクープ記事を狙う女性新聞記者・中尾洋子(鶴田真由)の調
査により、梶の取った行動の真相が明らかになっていく。しかし、結局、梶
は裁判を通しても「2日間」の行動の真意は自供しないのだ、、、
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/234.gif)
![半落ち](https://stat.ameba.jp/user_images/20120511/15/iwashima555/3d/d4/j/t02200148_0320021511966961630.jpg?caw=800)
私は映画を見る以前に、横山秀夫の原作を読んでいたので、梶が妻の後
を追い自殺しなかったことに違和感はなかったが、この映画を初めて見た
場合、そのあたりの理由がストンと胃に落ちるのだろうか。白血病による子
供の死、ドナー登録から骨髄移植、その有効期限の意味など、映画の描き
方だけでは、梶が自殺を思いとどまる「理由」は理解できないのではないか。
おそらくこの映画が公開されて数年後、骨髄バンクのドナーの年齢は50歳
から55歳に上限は変更されたはず。私はドナーの登録をして20年近くにな
るが、お声がかかったことは今のところない。まもなく提供したくても提供で
きない年齢に達するが、献血だけは続けようと真面目に思っています。
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/105.gif)
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/194.gif)
横山秀夫の原作の映画化は、この作品の他に『出口のない海』(2006年)、
『クライマーズ・ハイ』(2008年)とあるが、うち2作は佐々部清の監督作品。
この6月にはテレビで好評だった『臨場』の劇場版が、同じく内野聖陽の主
演で公開される。監督・橋本一の新作、必ず劇場へ見に行きますから
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
![臨場](https://stat.ameba.jp/user_images/20120514/09/iwashima555/a0/5f/j/t02200313_0225032011972257074.jpg?caw=800)
(2004年、監督・脚本/佐々部清、脚本/田部俊行、原作/横山秀夫、音楽/寺嶋民哉)
![半落ち](https://stat.ameba.jp/user_images/20120511/15/iwashima555/96/4a/j/t02200149_0400027111966961632.jpg?caw=800)
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