敗戦直後の淡路島を舞台に、野球少年たちと女教師の交流を
描いた阿久悠の原作小説を映画化した『瀬戸内少年野球団』
(1984年)。女優・夏目雅子の遺作になった映画作品だ。監督
は篠田正浩。脚本・田村孟、撮影を宮川一夫が担当している。

瀬戸内少年野球団 

敗戦直後の淡路島、国民学校の5年の担任教師である中井駒子
(夏目雅子)は、新婚早々に出征した夫・正夫(郷ひろみ)の戦死
の連絡を受けて、網元の中井家にとどまるかどうか迷っていた。

彼女のクラスの子供たちも肉親を戦争で亡くした者が多い。そして
国語の教科書の塗りつぶしなど、これから何を目指すのか、不安
を抱えての新学期だ。そんなクラスに一人の転校生がやって来る。
父親が海軍提督だった波多野武女(佐倉しおり)という美少女だ。

瀬戸内少年野球団 

やがて進駐軍が島にやって来て、中井家で宴会が催される。その
夜、正夫の弟・鉄夫(渡辺謙)に無理やり体を奪われる駒子。しかし、
直後に正夫が松葉杖をついた傷痍軍人の姿で島に舞い戻る。戦死
が誤報だったのだが、駒子は夫に会いたくても会うことができない。

やがて春を迎え、進級した子供たちと共に6年生の担任になる駒子。
彼女は子供たちに野球をやらせることを思い立つ。グローブやバット
を作り、暗くなるまで野球に明け暮れる。そして、駒子は夫との再会を
果たし、再び共に暮らすように。野球の経験のある正夫はコーチに。

映画のヒロインはもちろん夏目雅子なのだが、野球チームでの中心
人物になるのは美少女の武女。しかし、彼女は父の死で島を去ること
になる。その別れの前に、進駐軍相手に野球の試合をすることに、、、

瀬戸内少年野球団


実はこの映画は、今はなくなった名古屋駅前の松竹座の試写会で
見ているのだが、プロモーションに来ていた夏目雅子さんとエレベー
ター(業務用)が一緒になり大感激だったので、その記憶が鮮やかだ。

肝心の映画の記憶はかなり曖昧なので、ネットで調べると渡辺謙の
映画デビュー作とある。あと、島田紳助が軽薄な兄ちゃん役で、ちあ
きなおみがバーの女給で出演している。それに、武女の父親役は伊
丹十三である。これは私的には、かなり「豪華」な出演陣なのである。


瀬戸内少年野球団