3月の中旬に名古屋駅前のミッドランドスクエアシネマで鑑賞した新作映画2本です。どちらの作品も個性的な役柄の主人公を演じた主演俳優(ティモシー・シャラメ、イーサン・ホーク)がアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされていましたが、惜しくも受賞は逃しました。両作品とも2人の演技を見るだけでも鑑賞の価値あります。
1本目の映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』は、1950年代のニューヨークを舞台に、実在の卓球選手マーティ・リーズマンの人生に着想を得て描かれた作品。2本目の映画『ブルームーン』は、ブロードウェイの伝説的な作詞家ロレンツ・ハートが訪れたパーティで過ごす一夜を描いた会話劇。メガホンを取ったのはリチャード・リンクレイター。ミッドランドスクエアシネマ2(シニア当日1,300円×2)。

『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』公式サイト
以下は映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。
女たらしで嘘つきで自己中。だけど卓球の腕前だけはピカ一のマーティ(ティモシー・シャラメ)。NYの靴屋で働きながら、世界チャンピオンになって人生一発逆転を目指す。そんな中、不倫相手のレイチェル(オデッサ・アザイオン)が妊娠、卓球協会からは選手資格はく奪を言い渡される。万年金欠のマーティはありとあらゆる手を使って選手権への渡航費を稼ごうとするが 。

卓球人気の低いアメリカで世界一の卓球選手になることを夢見るマーティは、親戚の靴屋で働きながら世界選手権に参加する資金を作ろうとしますが、真面目に働きません。何とか出掛けたロンドンの世界選手権では、決勝で日本選手のエンドウ(川口功人)に敗れてしまう。次回の日本での世界選手権への出場を目指すのですが…。
仕事をさぼってバックヤードで不倫相手のレイチェルと行為に及ぶオープニング。タイトルバックは受精の様子を大写しにした科学映像のような画像が展開しますから、
思わず吹き出してしまいました(笑)。久しぶりに母国に戻ると、案の定レイチェルは妊娠しており、卓球協会からは選手資格を剥奪されるという窮地に陥ります。
まともに働く気はなく、利己的で傲岸不遜なマーティは、あらゆる方法で遠征費用を集めようとする。そのハチャメチャぶりは時に成功しますが、その幸運は続かず、よりバッドな展開が待ち受けている。その畳みかけるようなドラマ展開と演出に、どのような“着地”になるかと思いましたが、意外に“ほっこり”するラストでした。
(2025年、監督・脚本・編集/ジョシュ・サフディ、脚本・編集/ロナルド・ブロンスタイン、撮影/ダリウス・コンジ、音楽/ダニエル・ロパティン)



『ブルームーン』公式サイト
以下は映画『ブルームーン』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。
実在した伝説の作詞家、ロレンツ・ハート(イーサン・ホーク)。本作が描くのは、彼の人生を変えた“たった一夜”の物語。1943年3月31日。パートナーで作曲家のリチャード・ロジャース(アンドリュー・スコット)による単独舞台『オクラホマ!』初日公演は大成功。拍手喝采、祝杯、その余韻。
その光の中心で、ハートは才能の影と恋の痛みに向き合っていた。熱狂の夜。沈黙の夜。そして、決意の夜。キャリアも友情も恋も――一夜にして変わっていく。

『ビフォア』3部作や、アカデミー賞6部門にノミネートされた『6才のボクが、大人になるまで。』で知られるリチャード・リンクレイター監督が、長年にわたりタッグを組んできたイーサン・ホークを主演に据えた新作。ブロードウェイの伝説的な作詞家、ロレンツ・ハートが訪れたパーティで過ごす運命的な“一夜”を描いた会話劇です。
映画は、1943年11月に亡くなったハートらしき人物が、酔いどれて雨の街で倒れる姿の描写から始まります。作品はそこから半年前に遡り、同年の3月31日の夜、ブロードウェイのレストラン「サーディーズ」を舞台にしたドラマに。『オクラホマ!』初日公演のパーティに出掛けた、ロレンツ・ハートの複雑な感情が綴られていきます。
長年タッグを組んできた作曲家リチャード・ロジャースが、ハートに代わる新たな相棒オスカー・ハマースタインと共に手掛けたミュージカルの大成功。そのパーティでは、ハートが思いを寄せる女性エリザベス(マーガレット・クアリー)との会話にも重きが置かれる。愛や嫉妬、焦りや憧れなど、様々な感情に支配されるハートです。
パーティが始まる前のバーの場面から、イーサン・ホーク演じるハートの“語り”は絶好調という感じ。ほとんど語りづめのように見えるホークの演技力は目を見張るものがあります。また、低身長だったというロレンツ・ハートにホークを似せるため、身に着けている衣装や撮影(技術)には十分な工夫が施されているようでした。
(2025年、監督/リチャード・リンクレイター、脚本/ロバート・キャプロウ、撮影/シェーン・F・ケリー、美術/スージー・カレン、音楽/グレアム・レイノルズ)


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