埼玉県越谷市、いわさ泌尿器科クリニック
院長の岩佐です。
ここのところ暖かい日も多くなって参りましたが、花粉の季節の到来に憂うつな方も多いのではないでしょうか。
実際、来院される患者さんはお子さんから年配の方まで、『花粉症』を口にされる事が多く驚かされます。
この時期の花粉症に限らず、アレルギー性の症状に対する治療薬の中には副作用として、排尿トラブルを引き起こす可能性がある事はご存知でしょうか。
前立腺肥大症に代表される『下部尿路閉塞』と呼ばれる病気をお持ちの方は、頻尿・残尿感や排尿困難、ひどい場合は自力で排尿ができなくなる事もあります。薬剤によっては禁忌となっているものもあります。
処方医や薬剤師さんも気をつけてくださっていますが、患者さんも日頃からご自身の排尿に不安がございましたら、ご申告される事で自己防衛する必要があると思います。
よくある話で…
『前立腺肥大症の薬を飲んでいるか聞かれたので、飲み合わせが悪いと思って(前立腺肥大症の薬を)飲まないでおきました』
という患者さんがいらっしゃいます。
このエピソードには誤解があって、前立腺肥大症の薬について聞かれるのは飽くまで診断の有無を確認する問診であり、薬同士の相性が悪い訳ではありません。
むしろ、前立腺肥大症の薬を飲んでいた方が、抗アレルギー薬の排尿トラブルの副作用を防げるので、むしろ飲んでおくべきと考えます。
もし花粉症やアレルギーの薬で排尿に違和感を感じたり、内服薬との相性が気になりましたら無理をせず、お気軽にご相談いただきたいと思います。