北越谷の いわさ泌尿器科クリニックです。
梅毒が流行っています。当院でも梅毒検査を受けたいという方が増えています。
ここ最近の傾向では、20代の若い年齢層に梅毒が流行しています。
梅毒は、感染症として国に報告をしなくてはいけない病気です。国家として危険視している病気であると言えます。
初期段階では、自覚症状が出ないケースもありますが、一番問題となるのは、胎児に感染してしまうということです。これから結婚などの新しい生活を迎える前には、検査されることをお勧めいたします。
梅毒の症状の変化です。
第1期(感染後3週間〜3か月)
感染すると、3週間ほどの潜伏期間を経て、病原体が侵入した部分(性器、肛門、口など)に、米粒から大豆くらいの大きさをした固いしこりができます。
しこりはすぐに消えますが、表面の皮膚が破れて潰瘍(かいよう)になることもあります。
また、太もものつけ根のリンパ節が腫れることもありますが、治療をしなくてもしばらくすると消えます。
この時期の症状には、痛みがないことも多いです。
第2期(感染後3か月〜3年)
病原体が血液に入り全身に広がるため、全身のリンパの腫れ・関節痛・発熱・倦怠感・頭髪の脱毛など、さまざまな症状が現れます。
また、全身の皮膚に「バラ疹」と呼ばれる赤いアザのような斑点や粘膜に赤茶色の盛り上がったブツブツができることもあります。
これらの症状は、治療をしなくてもやがて自然に消え、その後しばらくは無症状が続きます。
第3期(感染後3〜10年)
皮下組織に「結節性梅毒」と呼ばれる大きめのしこりや、「ゴム腫」と呼ばれるコブができます。
第4期(感染後10年以降)
脳や脊髄が侵され、進行麻痺・痴呆・脊髄癆(せきずいろう)が起きたり、心臓血管系が侵され、大動脈炎や大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)が起きたりします。
また、多くの臓器に腫瘍ができたりもします。
ただし現在では、比較的に早い時期から治療を開始することが多く、治療薬も発達しているので、第3期〜第4期まで進行すること例はほとんどありません。
男女別に見る症状の現れ方は同じ症状が現れます。
しかし、性別によって体の構造が異なるため、第1期梅毒で、しこりや潰瘍が現れる部位に違いがあります。
女性の第1期梅毒の初期症状
女性にしこり・潰瘍が現れるのは、大陰唇や小陰唇(ヒダの部分)・膣の入り口です。
男性の第1期梅毒の初期症状
男性にしこり・潰瘍が現れるのは、亀頭・冠状溝(陰茎と亀頭の境目のくびれ部分)・包皮の内側です。
女性の場合は、自分の性器の様子をよく見る機会があまりないため、この時期の無痛性のしこり・潰瘍に気づかないことがあります。
しかし、放置していると、第2期梅毒に進行し、治療にも時間がかかってしまいますので、見過ごさないように注意が必要です。
梅毒には、血液検査では、陽性反応が出ているのに、上記のような症状が現れないケースもあります。これを「無症候梅毒」と言います。無症候梅毒は感染してから全く症状が出ないケースだけでなく、症状が一時的に消える次の時期も当てはまります。
・第1期から第2期への移行期
・第2期の発疹消退期
無症候梅毒は、症状が現れないだけで人に感染します。
一時的に症状が消えたからといって油断しないようにしましょう。
厚生労働省のポスターです。
このキャラクターにしなくても、、、、